不動産トピックス

今週の一冊

2010.10.04 11:35

定期借地権と定期借家権の実務読本

「定借」の活用と実際
著者:荒木 清三郎
出版:信山社
発行:平成22年6月
価格:1500円(税別)

 従来の借地法・借家法に代わり、平成4年に借地借家法が施行されて10年以上が経過した。同法によりそれまで地主や家主に不本意であった貸借での「正当の自由」が改められ、合意による賃貸関係が築かれるようになった。
 同法が定める「定期借地」は借地期間を限定するものであり、契約更新や期間延長・建物買取請求を行わないというのが原則である。期限が来ると賃借人は無条件で更地に戻した土地を地主に返却することになる。地主にとっては賃貸契約の期間中は安定した収入を得ることができ、期間満了後には必ず土地が返却されるため事業計画が立てやすいというメリットがある。
 さらに平成20年度には事業用借地権の存続期間の上限がそれまでの20年以下から50年未満に引き上げられたことで同歩は地主にとっても賃借人にとってもさらに使い勝手の良い制度となっている。本書はこの「定借」の活用方法を具体例をまじえながら分かりやすく解説している。関心がある方はぜひ一読してみてはいかがだろう。

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