不動産トピックス

ビルオーナーのための建築・設備最新情報

2010.06.07 17:01

テクノマテリアル 低コストおよび短工期で設置可能
 テクノマテリアル(東京都千代田区)は、ほとんどの国内メーカーの公共産業用太陽光発電モジュール(パネル)に対応可能なコンクリート製基礎架台「ソーラーベース」をパナソニック環境エンジニアリング(大阪府吹田市)と共同開発した。
 工場生産された同製品を平坦な場所に並べ、パネルを金具で固定するだけで風力にも耐える仕様となっており、簡単な方式で設置が可能なため低コストおよび短工期を実現している。ソーラーベースの第1号物件として、「井手町立小中学校太陽光発電設備設置工事」(京都府綴喜郡井手町)に採用され、本年の3月中旬に取り掛かり、3月末に完成。井手小学校においては、公称最大出力20kWのパネル設置用にソーラーベース126基納品。従来の鉄骨トラス架台方式と比較すると、架台製作と現場設置・パネル取り付けまでのコスト(パネル購入費は除く)は約25%削減。工期は鉄骨トラス架台では、1カ月程度を要するのに対して、ソーラーベースでは完成検査まで含めて1週間での施工を可能にしている。
 標準タイプの重量は、1基が140kg。パネルの傾斜角は5度。設置環境は風速34m/秒以下、地上高20m以下となっており、本環境を超える条件に対しては、オーダーメイドで対応が可能である。価格は2万円/基より。20kW相当の130基を納入時には、車上渡しとなっている。

ウシオライティング 3・5Wで既存の40Wミニレフランプと同等の明るさ
 ウシオライティング(東京都中央区)は、小型電球に多く使われているE17口金タイプのソケットで使用することができ、既存のミニレフランプと互換性が高い「LEDIU LED電球 ミニレフランプ型を発売した。
 同製品の構造は、特殊処理を施した表面実装タイプ1W高輝度LEDパッケージを3個搭載しており、2万時間の長寿命を実現しながら、寿命末期まで色の変化や香料の減衰を防ぐことができる。LEDパッケージのボディならびに同製品のベース部は、熱による出力低下を抑えるため、高い熱伝導率と絶縁性をもつアルミナセラミックを採用。ミラーは、独自の表面カットを施しており、3つのLEDが発する光を最適制御するとともに、集光効率の向上および照射ムラを低減。レンズは、配光制御と光拡散性能に優れているため、集光された光をミックスする効果が高く、最適な配光が可能である。また、3・5Wの消費電力で既存の40Wミニレフランプと同等の明るさ(最大光度300cd)ながら、省エネを実現。一般的なミニレフランプと比べ、約11分の1の消費電力、約5倍の発光効率を達成している。仮に1日の点灯時間を10時間として1年間使用した場合、コスト面は新電力料金を目安にして算出すると約3000円の電気代の削減が可能である。その他に、電源の形状をコンパクトなレイアウトに新開発。設計面では、既存の白熱電球用調光器でもスムーズな連続調光ができるように対応されている。
 希望販売価格はオープン価格。主な用途として商業施設、店舗、住宅、ホテル、レストランなどの屋内照明があり、商業施設、店舗での照明を意識した3000K、飲食店での照明を意識した2700Kの2タイプの色温度をラインアップ。

不二サッシ 断熱性の高い空気層12mmの複層ガラスに対応
 不二サッシ(川崎市幸区)は、ビル用環境配慮サッシComfort(コンフォート)シリーズの「Comfort CF」を発売した。
 同製品は、FIX部・可動部ともに内外の見付寸法を25mmに統一することにより、透明感のあるシャープなデザインを実現。さらに室内側からは、可動障子の框構造となっている。また、ガラス部分が大きいため眺望性において優れており、枠見込み寸法70mmを基本とした断面構成のため防火性能を有している。
 空気層の溝幅は20mmと36mmの2種類をラインアップ。5mmの単板ガラスから断熱性の高い空気層12mmの複層ガラスまで対応している。ガラス部分を含めた厚さが26mmまでの複層ガラスに使用することができる。同社のカーテンウォールへの展開を図っており、障子断面と部品共通化をしたため、組み込みすることが可能。
 開口バリエーションはFIX窓、たてすべり出し窓、インペイ式突出し排煙窓。主な施工場所は15階以下の中小ビルなど。初年度の販売目標は年間5億円を見込んでいる。

三協立山アルミ 防音効果のある「遮音タイプ」「吸音タイプ」発売
 三協立山アルミ(富山県高岡市)は、エアコン室外機や自動車エンジン音などを遮る効果を有している、防音目隠しフェンス「BF-1型」を発売。同製品は、施工しやすい「パネル+フリー支柱」の構成であり、端尺パネルの切縮め加工は、現場において対応ができるため施工現地に合わせてジャストサイズで納入が可能。
 コーナー部は60度~300度の範囲で対応できるフリーコーナージョイントとなっている。
 同製品は2種類のタイプをラインアップ。「遮音タイプ」は、パネル表面に遮音性・剛性・軽量化に効果のあるアルミ樹脂積層複合板、中間層には音を低減させる多孔質樹脂を配置した二重壁構造。設置効果(音響試験棟半無響室内による音響性能検証試験より)は、騒音源から同製品の遮音タイプを介した受音点(フェンスからの距離2・0m)において、人が立った高さ(1・2m)で約14dBの低減効果を測定している。「吸音タイプ」は、遮音面にアルミ樹脂積層複合板と鋼板を組み合わせており、吸音面にはパンチングパネルを採用。パンチングの開口部から入った音を多孔質樹脂により音のエネルギーから熱エネルギーに変えて騒音を低減する。
 デザイン面では、エンボス加工を施した高級感のあるパネル表面仕様で、景観に調和させやすいスタンダードな意匠性となっている。また、見通しの必要な場所に適している「採光パネル」、フェンス内に開閉扉を設置できる「同意匠門扉」の組み合わせが可能となっている。
 主な設置場所は商業施設、屋外駐車場、集合住宅など。カラーは3色あり、J-アーバングレー、ホワイト、J-ダークブロンズを展開。サイズは支柱の高さが、1515mm・2015mm・2515mm・3015mmとなっている。

ヤマハ 壁に取り付けるだけで空間を最適な環境に改善
 ヤマハ(静岡県浜松市)は、楽器練習室や会議室などの壁に取り付けるだけで音響特性を最適化し、良質で快い響きに改善する調音パネル「TCH」を6月15日から発売する。
 主な特徴として、125~4000Hzの低音から高音にわたる領域で、吸音作用と散乱作用をバランスよく両立させる工夫を施しているため、耳障りで不快な響きのフラッターエコー、低音が尾を引くように響くブーミングなどの音響障害を抑制。グラスウールパネルでは、およそ70cmもの厚さを必要としていた低音域(周波数125Hzまでの場合)の響きの制御を3cmの薄さで対応可能。省スペースに設置することができ、特に低音域で優れた吸音性能を発揮。
 同社が、実際に設置試験を行った結果、会議室では「相手の声が明瞭に聞こえる」「大きな声を出さなくていい」「会議をしていて疲れなくなった」などの反応がモニターから得られている。また、楽器練習室における評価実験でも「音が締まっているのに圧迫感がない」「部屋の解放感を感じる」「アンサンブルで他の楽器もよく聴こえる、演奏しやすい」「長い間演奏しても疲れなそう」といった声が聞かれている。
 サイズは幅約60cm×高さ約90cm×奥行き約3cm、重量が約4・3kg/枚。希望小売価格(税込)は3万1500円。取付金具が付属されており、別途、取付費などがかかる。設置枚数の目安は、会議室利用の場合は1枚/畳、楽器練習室利用の場合は2枚/畳となっている。初年度販売数は、2000枚を予定。

パナソニックシステムネットワークス 監視カメラシステムのIP化を実現
 パナソニックシステムネットワークス(東京都目黒区)は、映像監視ネットワークを構築することができる高機能・高画質監視カメラのアイプロシリーズ「Smart HD」のラインアップ拡充として「PoE給電機能付 同軸ーLANコンバーター(BY-HPE11KT)」を7月14日に発売する。
 同製品の特徴として、既設のアナログカメラで使用している同軸ケーブルを利用し、ネットワークカメラに接続することができる。同製品を同軸ケーブルの両側につなぐことで、アナログ監視カメラから高度で多彩な機能を持つネットワークカメラへの切り替えが可能。既存環境を有効に活用しているため、LANケーブルの配線にかかる初期工事のコストや手間を削減し、スムーズな監視カメラシステムのIP化を促進している。また、同軸ケーブルを利用することで中継用の機材を介することなく、LANケーブルによるPoF給電を最長500m先のネットワークカメラに電源供給することが可能である。電源確保の問題で設置することができなかった場所にネットワークカメラを設置し、監視やモニタリングを行うことができる。その他に、無線LANなどと比べ、建物などの遮蔽物や周囲の電波ノイズなどの影響を受けにくいので、安定した長距離高速伝送を実現している。PoE給電非使用時には、同軸ケーブルによる電源供給のみで距離は最長で2kmまで接続が可能であり、同軸線の状態やネットワーク環境などの影響を受けてなければ、通信速度(TCP)は35Mbpsとなっている。
 サイズはセンター側アダプターが、幅約105mm×高さ約44mm×奥行き約210mm(突起部を含まず)、カメラ側アダプターが幅約80mm×高さ約115mm×奥行き約35mm(取付部は除く)。希望小売価格はオープン価格である。

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