不動産トピックス

ビルオーナーのための建築・設備最新情報

2010.01.04 10:35

三菱電機 風量アップや低騒音などを実現した103機種 外壁に面していない部屋でも換気可能
 三菱電機(東京都千代田区)は、「ダクト用換気扇<天井埋込形>」の新製品として、換気風量がアップした機種や、運転騒音が低減した機種など計103機種を平成22年4月から順次発売する。
 天井埋込型のダクト用換気扇は、天井裏のダクト配管を通じて換気することができるため、外壁に面していない部屋でも換気ができる。住宅や店舗・事務所などあらゆる建築物で採用され、現在では国内換気扇市場の約4割を占めている。
 小型タイプ機種(羽根径13cm以下・49機種)には、換気扇モーター「MINIMO(ミニモ)」の高密度巻線技術を導入した新開発の高効率小型モーターを適用。従来機よりも効率よく羽根を駆動できるため、機種によっては消費電力を最大で27%低減することができる。
 さらに、新開発の低騒音羽根「デルタシロッコファン」を採用し、羽根1枚1枚の先端をΔ(デルタ)形状翼とすることで、運転騒音の原因となる空気の乱れを抑えることが可能となった。
 全機種の羽根には、疎水性汚れ(カーボン等)と、親水性の汚れ(砂塵・ホコリ等)の両方に効果のある、汚れ防止技術「ハイブリッドナノコーティング」を施しており、汚れの付着が抑えられるため10年間使い続けても、羽根の目詰まりによる換気風量低下や騒音悪化がほとんどなく、省メンテナンスを実現している。
 希望小売価格は「VD-10Z9」型が1万5750円(税込)、「VD-10ZFC9」型が2万2260円(税込)。

東リ エコマーク認定のタイルカーペット2品種 防汚・制電・防炎機能も兼ね備えた
 東リ(兵庫県伊丹市)は1月5日よりタイルカーペットの2品種において、エコマーク認定商品の発売を開始する。
 タイルカーペット市場は大都市圏を中心としたオフィスの新築・リニューアル需要をベースとしながらも、商業施設から各種施設へと用途が広がりつつある。その中でも昨今は、環境に配慮した商品を求められるケースが増加しており、同社ではタイルカーペットの従来品2品種2柄18アイテムにおいて、グリーン購入法適合品からエコマーク認定商品へ切り替え、新たに発売する。
 タイルカーペット廃材から繊維を分離することなく100%還元する、マテリアル技術により成形されるリサイクルシートをバッキング材の一部に使用し、再生材料比率25%(重量比)を実現しているほか、パイル糸の一部にもリサイクルナイロン糸を使用している。
 さらに、防汚、制電、防炎といった機能も兼ね備え、多様化する用途の中で安心と快適さを併せ持つ空間づくりを実現する。  GA-8600EMシリーズは1柄10アイテムで展開しており、企画は500mm×500mm、全厚6・5mm。GX-2200EMシリーズは1柄8アイテムで、企画は500mm×500mm。全厚7mm。価格はいずれも8700円/㎡(税抜き材料価格)。

プラス 天板の高さを調整できる天板昇降デスクを発売 『座位⇔立位』を切り替えて身体の負担を軽減する
 プラス(東京都港区)は、仕事の内容や体調に合わせて天板の高さを片手で簡単に上げ下げすることができ、立っても座っても執務が出来る天板昇降デスク『Work Lift(ワークリフト)』の発売を開始した。
 天板昇降デスクは、座位から立位へ姿勢の切り替えを促進することにより、固定姿勢から生じる神経や血管の圧迫を防止し、腰痛や肩こりなどを、ごく自然に予防・改善することができる。
 また、作業に合わせ姿勢を変えることで意識の活性化が図られ、作業効率を高めることが出きる。
 さまざまな体格・年齢や作業に対応して高さを変えられるため、ユニバーサルデザインの観点からも有効だ。同製品には新開発したレバー式ガススプリング機構を導入し、チェアの機構を応用。ガス圧を利用した昇降システムにより、昇降動作に要する時間は最下点から最高点まで、約1秒とスピーディさを実現している。
 価格は幅1000mmタイプが18万9000円、幅1200mmタイプが19万9500円(いずれも税込)。

住友商事/富士重工業 オフィスエリアでの使用を可能にしたロボットによるビルの清掃システム
 住友商事(東京都中央区)と富士重工業(東京都新宿区)は、オフィスエリア清掃ロボットシステムを共同で開発した。
 同システムは、オフィスビルでの本格的な普及を目的とした、オフィスエリア(専有部分)が清掃可能なロボットシステム。
 従来のシステムは共用部が広い大規模なオフィスビルに導入した場合に、最も費用対効果が高くなるように企画されていた。同システムではオフィスエリアを清掃の対象範囲に加えることにより、中規模程度のビルでも高い費用対効果を発揮できる。
 住友商事と富士重工業の両社は、平成11年からオフィスビルの廊下やエレベータホールといった、共用部の清掃を目的とした「ロボットによるビルの清掃システム」の共同開発に着手し、平成13年には実用化に成功しており、現場にて使用、検証を行っていた。現在は、住友商事の本社ビルや六本木ヒルズなどの共用部で稼働している。
 オフィスエリアは、机間など通路が狭いことや、机やゴミ箱などの設置場所の異動による走行環境の変化が頻繁にあること、オフィス内で業務中の人との共存が必要など、共用部での使用と比べてロボットの使用環境が大きく異なる。
 そのため同システムでは、①オフィス部での清掃に適したコンパクトなボディの実現、②机やゴミ箱などを回避しながら清掃を行う回避制御機能の導入、③清掃吸気・排気フィルタの新設、という3点を中心に大幅な改良が施されている。
 同システムの連続作業時間は1回の充電あたり、2・5~3時間程度。

東芝エレベータ 油圧式エレベーターのリニューアル工事 消費電力を最大70%低減可能 エレベーター停止期間も短縮
 東芝エレベータ(東京都品川区)は、従来より大幅に後期短縮でき、省電力となる規格式油圧式エレベーターの制御リニューアルの発売を開始した。
 これまで全撤去工事、準撤去工事で行っていた油圧式リニューアルが、かご室をはじめとする既存品を最大60%活用することにより、長期間にわたってエレベーターを停止させることなく、低コストでのリニューアルを行うことができるようになる。既存品を最大限に活用し、必要な部分のみ交換することで、消費電力の少ない最新のロープ式マシンルームレスエレベーターに取り替えられる。
 リニューアル後は、消費電力を最大で70%削減することができ、大幅な省エネ効果とCO2削減が可能となる。消費電力低減により、ランニングコストも抑えることができる。
 平成21年9月に施行された、改正建築基準法施行令で規定された、制動装置の二重化や戸開走行保護装置」を装備しており、さらに、予備電源を設けた地震時完成運転装置の設置を標準化した。
 これにより今後需要が見込まれる、油圧式エレベーターのリニューアル事業において、工期短縮や価格競争力を高めることができる。
 制御リニューアル工事の費用は、乗用・定員9人・速度45m/分・停止箇所4箇所のケースで、概ね960万円程度(一部建築付帯工事は含まない)となる。

住友大阪セメント コンクリート構造物の円買い劣化を防止する
 住友大阪セメント(東京都千代田区)はコンクリート構造物の塩害劣化を防止する電気防食工法において、従来の電気防食性能を維持しつつ施工性を改善できる新型線状陽極材「チタンリボンメッシュRMV」を開発した。
 電気防食工法はコンクリート表面部位に陽極材を配置し、この陽極材からコンクリート中の鉄筋に向けて微小な電気を流すことで、鉄筋の腐食を防ぐというもの。陽極材の設置方法によって、線状、面状、点状があるが、今回新たに開発した「チタンリボンメッシュRMV」は線状陽極方式に使用する陽極材で、その断面形状はV字型に折り曲げた形状となっている。
 線状陽極材の設置方法は、躯体表面に溝を切り、陽極材を埋め込むもので、大別して、縦入れ、横入れの2通りの方法がある。同工法では、従来のエルガード線状陽極材「チタンリボンメッシュ」の防食特性を損なうことなく、さらに施工性の面では横入れ式や縦入れ方式各々の長所を維持している。従来のチタンリボンメッシュの横入れ方式では、コンクリート面に対して平行に陽極材を埋め込む為に、25mmの幅で20~30mmの深さでコンクリートに溝を切る必要があったが、これに対して「チタンリボンメッシュRMV」では、V字型に加工した陽極材を従来の約1/5の溝に押し込むため、溝切作業の省力化が期待できる。
 また、従来製品では必要とされた固定用のプラスチック釘も、新製品ではV字形状の為、溝内に固定されるため不要となる。

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