不動産トピックス

今週の一冊

2009.08.03 11:24

アパマン経営における失敗の要因を詳しく解説

アパマン経営、なぜ失敗するのか?
著者:鹿谷 哲也
出版社:新評論
発行:平成21年6月28日
価格:2000円(税抜)

 「アパマン経営は、なぜ失敗するのか?」と刺激的なタイトルの本書。その内容も刺激的である。アパマン経営における失敗の代表的な例として挙げられるのは、入居率が思うように上がらないということだろう。
著者である鹿谷氏は、この点に関して居率が100%であっても収支がマイナスである”失敗”のケースとして利回りの低い物件を購入した場合を挙げる。同氏はJ-REITの利回りが4~5%であることを根拠に反論する人に対して、「リートの財務構造を知らないで自分に都合の良いように判断しようとするから”失敗”するのです」と手厳しく応酬する。
 さらに「もともと大地主で土地を出来るだけ減らしたくないと思っている人」に対しては、このようなケースの対策が最も難しいと記す。
 鹿谷氏は、今後アパマン経営はより難しい環境になるとの認識のもと”失敗”しない対策について詳しく解説しており、少しでも心あたりがある人にとっては必携の書となるだろう。

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