不動産トピックス

今週の一冊

2008.11.03 14:29

業界の再構築に向けて

2015年の建設・不動産業 新たな業界再構築に向けて
著者:野村総合研究所
出版:東洋経済新報社
定価:1700円(税込)
発行日:平成20年8月7日

 現在の日本は「ガラパゴス化現象」に陥っているという。この意味は、太平洋上の沖合にあるガラパゴス諸島に生息するガラパゴスイグアナのような独自の進化を遂げた固有種のように、日本も独自の進化を遂げた結果、世界標準からかけ離れてしまっている現象を指す。日本の建設・不動産業もその例に漏れない。本書は、この「ガラパゴス化現象」をキーワードに、建設・不動産業の現状とガラパゴス化を脱するため、副題でもある「新たな業界再構築に向けて」の課題を提言している。
 特に注目すべきは第4章「新しいステージに突入する不動産業界」である。同章では、総合デベロッパー、不動産投資市場、J-REIT市場と3つの項目に分けて、それぞれを解説。総合デベロッパーの項目では、大規模ビル建設ラッシュの特徴を「超・複合化」の時代の到来として分析している。
また、第5章では「二〇一五年に向けた挑戦」として建設業界や不動産投資業界など各業界への挑戦課題が記載されており、今後の各業界の動向を読むために役立つであろう。

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