不動産トピックス

今週の一冊

2008.09.15 10:21

豊富なデータを基に解き明かす 短・長期的な地価の動向を予想

地価はまだ下がる
著者:井上明義
出版社:PHP研究所
発行:平成20年7月7日
定価:1300円(税別)

 不動産市況の声が高まっている昨今、三友システムプレイザル代表取締役社長である井上明義氏が、現在の不動産市況やサブプライムローン問題などに対して、現場の豊富なデータを基に分かりやすく解き明かしているのが本書である。
 井上氏は土地バブルの定義を不動産の実供給と実需要が大幅に乖離した結果によって、不動産の価格が乱高下することとしている。このような鋭い指摘をしている井上氏は日本の土地問題は世界もしくは地球環境に如何に影響されるようになっていると認識しており、昨今の燃料問題や食料価格高騰も日本の不動産業界に大きな関わりがあるという。
井上氏は「列島改造バブル」、「不動産金融バブル」、「ブランド街ミニバブル」の三つのバブルの検証を中心に短期的ないし長期的な視点から今後の地価の動向予想などもしている。
 現在、不安定な状況である不動産業界だが、ビルオーナーにとって、本書は最良の教科書となるのではないか。地

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