不動産トピックス

過熱する投資市場の現場から

2007.10.08 16:11

ジョイント・リート投資法人 開発中のレジデンスを取得 駅から徒歩4分のエリアリーシングでリスク回避
 10月3日、ジョイント・リート投資法人(東京都目黒区)は計9件の不動産の取得を決定した。ジョイント・コーポレーションからは、敷地面積1846㎡、延床面積2243・06㎡の「ジェイフラッツ八王子みなみ野」を10億円で取得する。敷地面積969・02㎡、延床面積3947・24㎡の「プレジオ西中島」も22億5000万円で11月1日に取得予定。
グランメールからは27億円で、敷地面積731・71㎡、延床面積4322・19㎡で「ジェイフラッツ板橋区役所前」を同じく11月1日に取得予定である。
 また、12億1200万円で敷地面積512・62㎡、延床面積1639・94㎡の「(仮称)ジェイフラッツ武蔵小山」を、7億5700万円で、敷地面積250・41㎡、延床面積1263・72㎡の「(仮称)ジェイフラッツ千駄木」を取得予定。取得時期は11月30日と2月上旬である。
 23億円の「(仮称)ジェイフラッツ四ツ谷坂町」は敷地面積884・32㎡、延床面積3958・66㎡で、アドミラルコーポレーションから取得する。予定日は3月31日。同月28日に予定しているのが、敷地面積4600・86㎡、延床面積1万1006・64㎡の「(仮称)ジェイフラッツ吉塚」で、エム・ティー・ファーストから22億5000万円での取得となる。
 「(仮称)ジェイフラッツ上呉服」はオフィスネットワークから9000万円で来年5月1日に、「ベルプラザショッピングセンター」はベルプラザ及びモールパートナーズから13億3600万円で12月3日に取得する予定である。
 「ジェイフラッツ」シリーズ計8件の用途はいずれも共同住宅。これらのうち武蔵小山、千駄木、四ツ谷坂町、吉塚、上呉服の5物件は現在開発案件である。
 「ベルプラザショッピングセンター」は大型商業施設で、周辺は国道沿いの店舗や一般住宅が並ぶ路線商業地域である。立地している長野県上田市は4つの市町村が合併し、長野市や松本市に次ぐ人口を有する。これらを背景に、地区最大の地域密着型ショッピングセンターとして優位性が高いと見込んだ。

ジャパン・シングルレジデンス投資法人 4件の開発案件含む全9物件 大型商業施設1棟とレジデンス8棟の取得を決定
 ジャパン・シングルレジデンス投資法人(東京都港区)は、9月27日、「GCREST京都四条烏丸」を11億円で取得することを決定した。
 取得日は平成20年4月1日または、売主であるグッドライフとの間で別途合意するその他の日付となる予定だ。
 物件は現在、地下鉄烏丸線「四条」駅及び阪急京都線「烏丸」駅から徒歩4分の区画における開発案件であり、竣工は今月を予定している。敷地面積は526・11㎡、延床面積は3099・36㎡。賃貸可能戸数は54戸である。
 今回の売買契約締結にあたり、ジャパン・シングルレジデンス投資法人では開発物件の取得によるリスクの軽減を目的として、売主による本物件の一定期間のリーシングを行うことが決定。
加えて、物件取得に際して、取得日と同日付で売主と賃料保証契約を締結。取得予定日現在において空室となっている部分については、新規テナントが入居するまで1年間は月額賃料相当額を受領することが可能である。

リサ・パートナーズ 特別目的会社による物件取得 ノンリコースローンを活用
 リサ・パートナーズ(東京都港区)が管理、運営するSPC(特別目的会社)不知火インベストメンツ(東京都港区)は、東洋紡建物(大阪市中央区)から大阪市中央区の堺筋本町に立地する「本町ビル」の取得を決定した。この物件の敷地面積は1707・24㎡で、延床面積は1万4782・25㎡。
 取得にあたってはノンリコースローンを活用するため、リサ・パートナーズでは出資する価額を約15億円と見込んでいる。
 同法人では「本町ビル」の取得と併せて、7月〜9月の第3四半期の、不動産共同投資事業における新規投資額は、合計で約240億円と予想している。
 また、保有資産の一部で戦略的エグジットにも成功し順調に新規投資を拡大。貸付債権投資においては、新規に100億円規模の投資を予定している。

エルシーピー投資法人 名古屋最大の人口区大型商業施設を売却 大型オフィスビルも併せて売却決定する
 エルシーピー投資法人(東京都中央区)は9月28日、「大塚セントコアビル」と「バロー滝ノ水店」の売却を決定した。
 10月5日に譲渡予定の「大塚セントコアビル」はJR「大塚」駅から徒歩約4分に立地する賃貸用オフィスビルで、近隣は商業と住宅が混在する地域。敷地面積は976・8㎡、延床面積が4573・1㎡。平成元年3月竣工で周辺地域では貴重な大型オフィスビルとされる。譲渡先はGEリアル・エステート(東京都港区)で、売却価格は33億5000万円だ。
 3月5日譲渡予定の「バロー滝ノ水店」の価格は25億5000万円。名古屋市最大人口を有する緑区に所在するショッピングセンターである。ファミリー型の住居が多く、高い消費特性が見込まれる。敷地面積は8451・9㎡、延床面積は1万1265・3㎡。平成元年11月の竣工。
 譲渡予定価格と帳簿価格の差は合計で8億9100万円。

野村不動産オフィスファンド投資法人 2棟のオフィス・商業ビルを取得 安定的なテナントニーズ見込む
 9月28日、野村不動産オフィスファンド投資法人(東京都新宿区)は、「横浜大通り公園ビル」及び「北三条ビルディング」を取得した。取得価格は29億9300万円と34億3000万円。
 売主は「横浜大通り公園ビル」がオリックス不動産で、「北三条ビルディング」がオーエックス・ワンである。
 「横浜大通り公園ビル」から約200mの場所には横浜市役所が所在しており、横浜市の代表的なオフィス集積地である。同物件は、JR根岸線「関内」駅南口から徒歩3分のため高い競争力を持つと考えられる、店舗兼事務所ビルだ。竣工は平成元年3月、敷地面積が806・01㎡、延床面積は6445・72㎡。これらの条件に加え官公庁関連企業などを中心に安定的なオフィス需要を見込んだもの。
 同時に取得した「北三条ビルディング」は、札幌市中央区に所在する。JR、地下鉄「札幌」駅から徒歩5分とこちらも好立地である。竣工は昭和63年3月で、敷地面積は1290・33㎡、延床面積は7461・25㎡となっている。
 周囲は駅南口付近の商業地域であり、札幌市のオフィス街の中心にほど近い。近隣のテナントニーズに即すと見られ、安定的な需要を見込んでの評価となっている。

福岡リート投資法人 大型のショッピングセンター増床スペースは4516.92㎡
 福岡リート投資法人(福岡市博多区)は、「パークプレイス大分」における店舗の増床を決定した。
このショッピングセンターの敷地面積は17万9491・81㎡、延床面積は7万5699・92㎡。既存店舗敷地内は4つのショッピングゾーンに計129店が入居。
 増床部の延床面積は4516・92㎡となる予定で、来年3月31日完成をめどに工事が進められる。オープンは同年4月25日の予定。店舗面積は、約20店舗分にあたる約3100㎡。
 新規テナントには、セレクトショップやスポーツカジュアルなど競争力を持つテナントを導入する予定だ。敷地内には中庭を造園し環境演出を行うことで、施設内の回遊性の向上を狙う。また、新規テナントによる活性化で既存テナントの売り上げ向上も期待しているとのこと。

プロスペクト・レジデンシャル投資法人 ポートフォリオの平均築年数の低減目的 レジデンス5棟の取得を決定
 プロスペクト・レジデンシャル投資法人(東京都千代田区)は9月27日、エム・エイチ・ピーから「プロスペクト川崎」「プロスペクト中之島」「パレドール円山」を、エム・ビー・ピーから「プロスペクト荻窪」「プロスペクト日本橋小網町」を取得することを決定した。
 価額はエム・エイチ・ピーから取得する各物件で17億1700万円、10億円、12億5000万円。エム・ビー・ピーからの取得物件では8億8000万円と9億4600万円。いずれの物件も、取得は今月の19日を予定しており、取得にかけた金額の合計は56億9300万円で、総戸数は256戸だ。
 立地条件は日本橋小網町(敷地面積273・37㎡、延床面積1707・5㎡)、川崎(敷地面積1218・89㎡、延床面積3570・26㎡)、円山(敷地面積2236・99㎡、延床面積5668・09㎡)、中之島(敷地面積370・61㎡、延床面積2168・78㎡)、荻窪(敷地面積731・41㎡、延床面積1414・2㎡)の各物件が駅まで10分以内の好立地だ。
 ファミリータイプが2棟とシングルタイプが2棟、シングルとファミリーを併せたニーズに応ずる物件が1棟で、ポートフォリオ全体の平均築年数の低減を目的として取得を決定。川崎が1年、荻窪と日本橋小網町で半年と築浅の物件である。

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