不動産トピックス

今週の一冊

2007.09.03 17:44

日本は失われた10年を繰り返すのか

不動産は値下がりする!「見極める目」が求められる時代
著者:江副浩正
発行所:中央公論新社
発行日:平成19年8月
価格:740円(税別)

 著者が「再び、バブル崩壊とその後の”失われた10年”を繰り返すのではないか」と案ずる背景には、前のバブル崩壊時、ワンルームマンションに投資をした人を中心に、自己破産が20万件を超えた過去がある。
 米国ではサブプライムローンの劣化により大きなロスが生じているが、日本でも住宅金融支援機構の”フラット352という35年間金利固定住宅ローンと、住宅取得の税制優遇がマンションブームを下支えしてきた。金利が上がればJREITは値下がりに転じ、マンションの売れ行きも鈍化する。不動産購入に際しては、その見極めが重要となる。
 同書は、各地の開発の動向と背景などを紹介し、不動産バブル問題にも言及。絶頂を極める今だからこそ、一読したい一冊である。

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