不動産トピックス

過熱する投資市場の現場から

2007.05.28 10:15

プレミア投資法人 地上12階の中規模ビル月額賃料は2600万円「浜松町」駅も利用可上層階には住宅併設
 プレミア投資法人(東京都港区)は「YS海岸ビル」を取得する。売主はオーリート・ツー、取得価格は51億円。取得予定日は今年6月29日だ。
 同物件は港区海岸に立地する地上12階建ての駐車場付複合ビルで、新交通ゆりかもめ「日の出」駅より徒歩2分、JR京浜東北線・山手線・東京モノレール「浜松町」駅から徒歩9分の距離だ。竣工は平成5年で、地上12階建て、土地面積1670・99㎡、延床面積8476・92㎡の規模である。10階〜12階までには住宅が併設されている。2階から9階までのオフィス部分の基準階面積は約550㎡を有し、両面採光で使いやすい矩形である。
 物件の東側は都道の海岸通りに面しており、周囲は中高層の店舗事務所ビルなどが建ち並ぶ、商工混在地域だ。
 現在のエンドテナント総数は事務所5、住宅10の計15。稼働率は96・9%である。月額賃料は2600万円だ。

クレッシェンド投資法人 モルガン・スタンレーと業務提携 合計で383億5000万円グループから11物件取得
 クレッシェンド投資法人(東京都港区)は、モルガン・スタンレー・グループと業務提携を行うと発表した。
 同法人は、モルガン・スタンレー・グループが運用する私募ファンドから計11件の不動産関連資産の取得を決定。取得資金383億5000万円に充てるため、同グループ含め全10社に対し、第三者割当による投資口4万8161口を発行し、約280億円を調達する。
 また同法人の資産運用会社であるカナル投信は、モルガン・スタンレー・プロパティーズ・ジャパンとパイプライン契約を締結し、物件取得ルートを強化する。
 今回取得する物件は、オフィスビル4棟、レジデンス6棟、店舗ビル1棟である。オフィスビルは、東京23区内に立地する「八丁堀SFビル」「渋谷AXヒルズ」「KCAヒルズ」の3棟と、神戸市中央区の「三宮三和東洋ビル」だ。
 また、モルガン・スタンレー・グループの特別目的会社に対し、計7物件の売却も決定した。今回の取得により同法人の資産規模は36物件・570億2000万円から、43物件・917億2500万円に拡大し、平成17年の上場以来2〜3年での達成を目標としていた1000億円に近づくことになる。
 今年5月期の運用情況については、1口あたりの分配金が1万2000円から1万3640円に上方修正された。同法人は今回の取り組みを新たな指針とし、モルガン・スタンレー・グループとの協力体制を深めるとともに、一層の取得機会の拡大に務める意向を示している。

エルシーピー投資法人 新たな取得でシニア施設計7物件に バックアップオペレーター配置しリスク回避
 エルシーピー投資法人(東京都中央区)は、有料老人ホーム3物件「ボンセジュール小牧」「ボンセジュール秦野渋沢」「ボンセジュール伊丹」を取得した。売主はオリジネーターの連結子会社であるゼクスコミュニティ。取得価格は合計で36億5000万円だ。
 「ボンセジュール小牧」は平成3年竣工、地上10階建て、延床面積8805・09㎡の規模で、9000世帯を擁する桃花台ニュータウン内に位置している。
 「ボンセジュール秦野渋沢」は地上5階建て、延床面積3435・79㎡。の規模だ。
 「ボンセジュール伊丹」は阪急伊丹駅前に立地しており、周囲には半径2㎞圏内に65の医療機関が点在する。いずれも今年に入ってから老人ホームへのコンバージョンが行われた物件だ。
 同法人は「ボンセジュール」シリーズを既に4棟所有しており、これらシニア物件の運営にあたっては、バックアップオペレーターを配置してリスク回避している。

アーバンコーポレイション 韓国に現地法人を設立 海外事業展開の拠点に
 アーバンコーポレイション(広島県広島市)は、今年6月、韓国現地法人「アーバンリアルティインベストメンツコリア」を設立する。
 所在地は大韓民国ソウル特別市江南区。同社の100%子会社であり、資本金は約18億7500万円だ。新会社の代表は事務所長が務める。同社は昨年4月、韓国とシンガポールに駐在員事務所を開設しており、シンガポールにおいては、同年11月に現地法人への切り替えを行っている。今年1月には初の海外投資として、ソウルにおいて韓国コカコーラの物流センターをラサールインベストメントマネジメントより取得しており、今回の法人化はこれを機とするものだ。
 今後はアジア地区において、韓国とシンガポールに設立した新会社を拠点に、収益源の多様化と分散投資によるリスク分散を念頭に、不動産事業を推進していく予定である。

日本プライムリアルティ投資法人 上大岡駅直結の複合ビル横浜市から約65億円で「ゆめおおおかオフィスタワー」を取得
 日本プライムリアルティ投資法人(東京都中央区)は、「ゆめおおおかオフィスタワー」の区分所有を取得する。横浜市による入札案件で、取得価格は65億1000万円だ。取得予定日は7月。
 同物件は横浜市の上大岡駅西口地区第一種市街地再開発事業により整備された複合ビルで、京浜急行本線・横浜市営地下鉄「上大岡」駅に直結している。平成9年竣工、地上27階地下3階の規模で、再開発事業全体の土地面積は1万2011㎡、延床面積は13万5413・45㎡だ。
 同法人は専有面積割合約10%(地下1階の一部、3階の一部、14階から24階まで)を取得する。他の所有者は横浜市、京浜急行電鉄など9者だ。
 基準階の賃貸面積は1031・26㎡で、天井高2700㎜、各階別空調を備えている。テナント総数は35で、年間想定賃料収入は6億2800万円。現在の稼働率は100%だ。主要テナントはNTTソルコ、エス・エフ・シー、ツクイなどである。

大京/オリックスグループ 賃貸住宅特化型のREIT組成資産規模800億円を目処に
 大京(東京都渋谷区)、オリックス不動産(東京都港区)、オリックス(東京都港区)は、共同で住宅特化型REITを組成する基本合意書を締結した。
 大京はマンション分譲において29年間連続供給戸数トップであり、不動産仲介に加えてマンション賃貸運営のノウハウや、REIT事業を進める上で必要なサポート体制を確立しており、今期スタートした 新3カ年計画においても、賃貸マンション開発事業の強化を打ち出している。
 オリックスグループは多角的金融サービスを展開、REITの設立・運営の分野で実績を重ねている。
 資産規模800億円程度を目処に、早期の上場を目指す。その後も資産規模の拡大を図り、業界トップクラスの「レジデンシャルREIT」を目指す。
 全国展開している大京グループの事業基盤が活用できるため、対象資産は全国に展開されると見込まれる。

コマーシャル・アールイー 首都圏で物流施設を開発竣工後はSPCに組み入れ
 コマーシャル・アールイー(東京都中央区)は、物流施設3棟の開発に着手した。
開発物件は「CRE市川田尻物流センター」「CRE加須物流センター」「CRE八千代物流センター」。用地は取得または売買契約締結済みで、いずれも来年3月の竣工予定。
 「CRE市川田尻物流センター」は千葉県湾岸地域に立地し、京葉道路市川インターチェンジより300mと交通利便性が高い。先行開発型で、現在リーシング中だ。
 「CRE加須物流センター」は東北自動車道の加須インターチェンジから約2㎞に位置。テナントは国内大手物流業者が予定されており、希望の設備を備えた専用物流施設となる。
 「CRE八千代物流センター」は東関東自動車道の千葉北インターチェンジから約9㎞に位置している。テナントはリーシング中だ。竣工後は、同社組成の特定目的会社に証券化スキームを活用して組み入れる。

都市再生機構 土地利用転換進行中の鶴見区内の土地を売却
 都市再生機構(横浜市中区)は、鶴見一丁目地区内の2ヶ所の土地を、競争入札により売却する。6月18日から21日まで入札の参加申込を受け付け、22日に開札する予定だ。
 鶴見一丁目地区は大阪駅より東へ約6㎞に位置しており、地下鉄長堀鶴見緑地線「横堤」駅から徒歩12分、同「今福鶴見」駅から徒歩17分の距離。
 今回売却される土地の面積は、北側に位置するB3地区が1183㎡、南側に位置するB4街区が971㎡である。隣接するC3街区、C4街区の募集は昨年終了した。
 同地区においては、大規模な土地利用転換に伴い、寝屋川北部地域の周辺工場と調和した市街地環境の開発が計画されている。「今福鶴見」駅から当該地区までは、住宅や作業所などが混在して建ち並ぶ。
 いずれも工業地域に指定されているが、地区内の譲渡済みの土地では、住宅の建設が進行中だ。

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