不動産トピックス

クローズアップ ネットワークカメラ編

2007.03.26 13:31

日立国際電気 圧縮効率と画質を高レベルで両立 画質の向上にこだわり細かい部分も精密映写
 日立国際電気(東京都千代田区)は高圧縮率と高画質を両立させた圧縮技術「H・264」方式を採用したネットワークカメラ「KP-IP100」「KP-IP110」を開発している。
 この2台のカメラに採用されている圧縮方式のH・264は、高画質だが圧縮効率が低いMPEG-2と、圧縮効率は高いが画質が落ちるMPEG-4の良さを両立させた方式である。
 地上デジタル放送にも採用されている高画質な圧縮形式であるMPEG-2とほぼ同等の画質を保ちながら、圧縮効率は2倍以上と高い。デジタル録画の場合、圧縮効率はそのまま録画可能時間の長短を左右する。圧縮効率の高い方式を使えば、低容量のデジタルレコーダーでも長時間の映像を保存することが可能だ。
 画質向上のために、ちらつきやにじみの少ないプログレッシブ方式を採用しており、早い動きも鮮明に映し出せる。また、ブロックノイズを圧縮して高画質を実現させるデブロッキングフィルタの採用で、映像の細かい箇所もはっきりと視認できるなど、監視カメラに求められる性能を満たす仕様となっている。
 映像以外の面でもさまざまな利便性の向上が図られている。その一つがカメラ設置の際に電源ケーブル敷設をしなくとも、LANケーブル1本で映像の送信と電源の取り込みが行える「PoE機能」。電源の引き込みなどを行う必要がないため、設置施工のコストが低く抑えられる点がメリットである。
 放送・映像事業部の陶山一輝部長代理は「圧縮効率を高めることで、多数のカメラを接続した大規模な監視システムも簡単に実現できます」とメリットを強調している。

ソニー 多彩なラインアップが魅力 カメラ本体に映像検知機能を搭載
 ソニー(東京都品川区)は独自の映像技術を発揮したネットワークIPカメラを開発・販売している。ソニーの強みとして、ラインアップの豊富さがまず挙げられる。IPカメラの現行モデルだけでゆうに10を超える機種が揃っており、屋外や屋内、広いホールから狭いエレベーター内に至るまで、用途や使用箇所に応じてさまざまなタイプから最適な機種を選択できる。
 また、高機能タイプの機種は、レコーダーではなく、カメラ自体に侵入者を検知できる動体検知機能と不審物の置き去りなどを検知できる不動体検知機能を搭載している。動体検知はセキュリティとして利用するほかにも、映し出しているポイントを通過した人数をカウントして、入場者数管理などにも利用できる。さらに、上位機種にはCFカードスロットやPCカードスロットが付属しているタイプも存在する。たとえばこのスロットにワイヤレスLANカードを接続することにより、データをワイヤレスで伝送することも可能である。
 ソニーマーケティングの野村幸司マーケティングマネージャーは「ソフトやレコーダーも当社が提供しているので、監視カメラシステム一式をすべて当社の製品で構築することができます。設置施工が簡単な上に、もしものトラブル発生時にも原因特定やメンテナンスが容易に行えます」と話す。

キヤノン 広角70度の広範囲撮影 可能高速ピント合わせ可能
 キヤノン(東京都大田区)は広視界のネットワークカメラ「VB-C300」を開発、発売している。
 カメラのレンズは広角70度の水平画角で広範囲の撮影が可能。さらに光学2・4倍、デジタル4倍ズームを搭載していることが設置場所の融通を格段に広げている。狭くて被写体との距離が近くなってしまうスペースでも引いた視点から全体を映すことができ、反対に広大なスペースでも見たい箇所をクローズアップして映像を映し出すことができる。
 カメラ制御も360度全方位を視野に入れられる上、パン(左右)方向への動作速度が1秒当たり90度、チルト(上下)方向の動作が1秒あたり70度と高速動作が可能である。これにオートフォーカス機能も搭載されているため、風景全体を同じバランスで撮影できるというメリットもある。ピント合わせも迅速で、動作自体の高速さと合わせて、瞬時に見たい場所の映像を鮮明に映し出すことが可能である。
 キヤノンマーケティングジャパン特販営業本部セキュリティーシステム販売課の山本順氏は「パン・チルト操作を行った時のピント合わせの速さは他社にない優位点といえます。カメラの遠隔操作を行う制御権も工夫しており、見たい箇所を迅速かつ正確に映し出すことができます」と語る。

三洋電機 ピントがずれない監視カメラ 遠隔制御で操作は自在 自動ズーム機能を搭載
 三洋電機(大阪府守口市)のパンフォーカスネットワークカメラは画角変更を行ってもピントがずれることなく鮮明に撮影ができるネットワークカメラである。
カメラの制御は専用のコントロールユニットやハードディスクレコーダーから簡単に行えるため、離れた場所からでも視界や明るさなどを自由自在に変更できる。当然、その際もピントがずれることはない。
 2・6倍のズーム機能も搭載しており、カメラの視界に入った不審人物などをズームアップして確認できる。さらに、モーションセンサーと連動させて、アラームを鳴らしたり、自動的にズームアップをすることも可能。
 また、民家などで撮影してはならないポイントには四角形状のグレーマスクを掛けることで、表示をさせないようにするという「プライバシーマスキング機能」も搭載している。このマスクの大きさや位置は自由に設定可能で、ズームやパンチルト操作による画角変更を行ってもマスクする箇所がずれることはないという性能を持つ。さらに、監視ポイントの照度によって撮影モードを自動的にカラーと白黒に切り替えるデイナイト機能も搭載しており、1台のカメラで24時間常時監視ができる。なお、白黒モード時は感度が高いため、真夜中のわずかな明かりでも撮影をし続けることが可能である。

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