不動産トピックス

ビルオーナーのための建築・設備最新情報

2007.03.26 13:37

INAX シートタイプに「さらっと便座」搭載 新色アイボリーを追加ノズルの清掃も容易に
 INAX(愛知県常滑市)は、4月2日よりシャワートイレシートタイプ「PASSO(パッソ)2007モデル」を発売する。
 シートタイプシャワートイレの取替えは便座のみの交換となるが、「PASSO」はほとんどの国内メーカーの便器に設置可能である。新色として、市場の便器ストックの色で最も多いと推測されるパステルアイボリー色も追加された。
 今回のモデルチェンジでは、昨年同社のシャワートイレ一体型便器「サティス」のオプションとして設けた、べたつき感の少ない「さらっと便座」を搭載。連続出湯タイプの全グレードでオプション対応する(税込1万500円より)。
 ノズル部分においては、非使用時にノズルが隠れる着脱式の「ノズルシャッター」を採用。リモコンでお湯を出さずにノズルを伸ばすこともでき、交換・手入れが容易となった。また同社製品の特長である女性専用「レディスノズル」も採用されているが、「PASSO」においては、従来商品のワイドビデの約2倍の面積の洗浄が可能となった。
 希望小売価格は、消費税込・施工費別途で、連続出湯タイプが13万5450円〜17万7450円。貯湯タイプが9万8700円〜11万9700円。1年後の1月あたり販売目標を1万5000台としている。

<注目の新技術>押野電気製作所 エコ・アップコート施工による費用対効果 ガラスと一体化する断熱コーティング剤 工期短く、施工コストは断熱フィルムの半額
 小型タングステン電球メーカーの押野電気製作所(東京都品川区)は、昨年3月に電球のガラスとフィラメントの熱を抑える技術を応用し、ガラス断熱コーティング剤「エコ・アップ・コート」を開発。1年間で約40件の建物に施工した。今後全国(一部地域を除く)に販売していく。
 無色透明の液体であるエコ・アップ・コートを窓ガラスの内側に塗布することで、空気層を吸着する性質にガラス表面を改質し、断熱効果が得られる。実証実験を兼ねて施工したA社のビルの場合、年間約13%の消費電力量の削減を果たした。
 ガラスの断熱を行うにはフィルムを張るのが一般的であるが、無色の製品を用いても、可視光透過率の低下により意匠が変化してしまう問題があった。同製品はシリカ系化合物を使用しており、ガラスと一体化するため透明性を下げない。施工コストも標準的なフィルム平米1万円程度に対して約半額となっている。施工性がよく、床面積が1500㎡程度の標準的なオフィスなら1日での施工が可能である。
 「ガラス断熱コーティング剤を展開する他社メーカーもありますが、塗りむらや色の変化が生じることがあると聞いています。施工時間に関しても、当社の製品は薬剤を塗布後、瞬時に硬化してガラスと一体化するため、コーティングに懸念される傷が付きにくく、施工直後の清掃も可能です」(小玉氏)
 耐久性に関しては、紫外線暴露試験の結果、約10年間性能劣化がないことを確認。スクイージー、ブラシにて行った1000回の磨耗試験の結果も性能、意匠に変化が無いことを確認している。有害物質も一切含んでおらず、施工後の揮発性有機化合物(VOC)の発生もない。液剤だけの販売は行わず、施工は技術講習を受けた専門業者が行い、同社が管理する方針だ。


中部電力 リアルタイムで発生音の情報を表示 突発的な発生音や変化する音の監視も可能に
 中部電力(愛知県名古屋市)は、熊谷組(東京都新宿区)、信州大学工学部山下恭弘教授と共同で「リアルタイム音カメラ」を開発した。
 同製品は、音の発生方向を特定し、視覚的に情報を表示する「音カメラ(音源探査装置)」の新製品。従来の音カメラは、測定してから画面上に情報が表示されるまで数秒から数分のタイムラグを要したため、現場で音の発生状況を確認・分析することが難しかったが、同製品では、モニター上に映し出された物体から音が発生すると、その音の情報が画面に重ねて表示され、音の発生方向・大きさ・周波数などの情報をリアルタイムで確認することができる。
 「標準タイプ」と、持ち運びを考慮し軽量コンパクト化した「簡易タイプ」の二種類が用意されており、状況に応じて利用する。標準タイプでは、小型カメラで撮影している映像を写す専用モニター上に、発生音の情報が重ねて表示される。簡易タイプでは、音源情報のみがリアルタイムでノートPCのモニターに表示され、カメラから取り込んだ映像は、同時に別途小型モニターに表示される。
 測定結果をリアルタイムで視認できるため、突発的な発生音や、時間とともに変化する音の状況を確認することができ、設備機器などの発する音の常時監視への応用も想定されている。

サンゲツ 壁紙1260点収録の新作見本帳発表 消臭抗菌や結露緩和などの機能性充実
 サンゲツ(愛知県名古屋市)は、4月6日、壁紙の新作見本帳「2007-2009ファイン」を発表し、同時に収録商品の販売を開始する。収録されている壁紙の収録総点数は1260点で、うち53%が新商品だ。
 今回新たに設けられたカテゴリー「ルームエアー」は、内装制限のある建物において、不燃石膏ボードに直貼りして不燃認定を取得できるレベルの品質に加え、消臭・抗菌機能を備えた。新作見本帳「ファイン」には同カテゴリーから20数種の見本が収録されているが、全種類85点を収録したルームエアー単体の見本帳「2007-2009ルームエアー1000」も同時に発行される。
 また、壁紙の表面結露を緩和する調湿機能を持つ「通気性」「吸放湿」「珪藻土」などの各種壁紙も用意された。
 デザインカテゴリーとしては、新たに「アトリエ」「オリエンタル」「フェミニン」「粋」「ディスプレイ」などが設定され、住宅から商業施設・オフィスまでインテリアデザインの幅を大きく広げるものとしている。

三洋電機 外装にアルミ部材採用560型で12%の軽量化 冷媒配管長を伸ばし施工の自由度高める
 三洋電機(大阪府守口市)は、4月1日より、業務用ガスヒートポンプエアコン「M1シリーズ」全35種を発売する。
 同製品は、室外ユニットの外装にアルミニウムなどの軽量部材を採用し、最量販機種の560kwクラス室外ユニットにおいて、従来機に比べ約12%(約110kg)の軽量化を実現。重量は800kgとなった。
 施工・設計の自由度を高め、配管工事費を削減するため、室内ユニットと室外ユニット間の許容冷媒配管長は相当長200m/実長170mとし、配管サイズも細くした。
 また、新たに設計した熱交換器の採用や、エンジン制御・冷媒回路の最適化により、運転時間の大半を占める中間負荷領域(定格能力の半分程度の空調負荷領域)での効率向上を図った。560kwクラスの室外ユニットでは、従来機に比べ、中間負荷時の冷暖平均COPが約15%向上している。年間ガス使用量は約13%減少する。
 希望小売価格は税別499万円。初年度の販売目標台数はシリーズ合計で1万台としている。

ウェットマスター 新専用ファンの採用で消費電力従来比3割減 ツインファン採用で従来比音量10dBダウン
 ウェットマスター(東京都新宿区)は、従来から販売してきた「てんまい加湿器」をモデルチェンジし、WM-VCFタイプとして4月1日より販売を開始する。
 「てんまい加湿器」は、本体を天井内に、吸込・吹出口となる化粧グリルを天井面に取り付けて使用する天埋カセット型気化式加湿器。昭和61年の販売開始以来、3度のモデルチェンジを重ねている。
 今回の新製品では、ツインファンの採用と新たな消音設計により、ファン「強」運転で39dB(ファン「弱」運転で25dB)・NC値35の運転音を実現し、従来品に比べ音量が10dB低減され、静かな運転が可能となっている。
 また、新設計の専用ファンモータの採用により、定格消費電力は強運転で61/76Wとなり、従来品に比べ約30%低減され、エネルギー面でも配慮がなされている。天井面に取り付ける化粧グリル(吸込口・吹出口)はワンタッチ開閉でメンテナンスを容易なものにした。グリル色にはホワイトを採用している。

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