不動産トピックス

過熱する投資市場の現場から

2006.12.11 16:32

日本コマーシャル投資法人 2物件を総額56億円で取得 交通利便性・視認性の高さ 今後も高い収益性を見込む
 日本コマーシャル投資法人(東京都千代田区)はファイン・ビルディング・コーポレーション(東京都千代田区・以下FBC)より「新川Mビル」をスカイ・ライン(東京都千代田区)より「内神田セントラルビル」をよりの信託受益権を取得した。
 「新川Mビル」は、東京メトロ「茅場町」駅徒歩4分に位置する、平成4年5月竣工、地上12階・地下1階建て、延床面積6058・75㎡のオフィス・住宅複合物件。1階エントランスホール・エレベーターホールの床・壁には御影石張り仕上げが採用されている他OA床・個別空調方式の採用など、今後も高い収益性が見込める物件となっている。  また、「内神田セントラルビル」はJR山手線「神田」徒歩4分に位置する、平成6年4月竣工、地上9階建て、延床面積2544・96㎡のオフィスビル。外堀通り沿いの角地に位置し、視認性が高く、貸室スペースは天井高2・6mが確保され、OA床・個別空調方式が採用されているなど、良質な設計品質を有している点などが物件取得にあたり評価された。
 なお「新川Mビル」については、売主であるFBCにおいて2テナントより解約予告を受領しているため47・3%となる見込みだが、新規に2テナントの契約を締結済みであることから、来年1月末までに稼働率は76・6%となる予定。良好なマーケットが形成されている昨今においては、更なる改善も十分可能と判断だ。
 なお、物件取得価格については「新川Mビル」が35億4000万円。「内神田セントラルビル」が20億6000万円となっている。

ジャパンエクセレント投資法人 駅周辺エリアの大規模再開発が進行中 オフィスビル需要の維持・発展見込む 川崎日進町ビルディングを追加取得持分割合増加で資産価値向上を期待
 ジャパンエクセレント投資法人(東京都港区)は「川崎日進町ビルディング」の信託受益権を加賀美金属(川崎市川崎区)より1億3000万円で追加取得した。
 同物件はJR線「川崎」駅徒歩10分に位置する、平成4年4月竣工、地上15階・地下2階建て、延床面積2万2141・60㎡のオフィスビルだ。同投資法人は、今回の追加取得で持分割合が54・59%から56・12%となることにより、共有者としての地位の安定性及び、資産運営管理効率の向上が図れることから資産価値向上を期待している。立地についても、JR東海道線「川崎駅周辺エリアが、京浜間の動脈としてのターミナル性の高さから、大規模な再開発が行われており、今後もオフィスビル需要の維持・発展が見込めること、また約2000㎡の公開空地がある点、視認性にも優れている点、基準階貸室面積約300坪の成型無柱の四面採光で明るく開放感のある空間についても評価している。
 なお、賃貸部分については、PMを委託している第一ビルディング(東京都中央区)との間でマスターリース契約が締結されており、稼働率については100%となっている。

ジャパン・シングルレジデンス投資法人 「(仮称)シングルレジデンス烏丸鞍馬口駅前」を取得 竣工前の新築優良物件 価格は6億8500万円
 ジャパン・シングルレジデンス投資法人(東京都港区)は、「(仮称)シングルレジデンス烏丸鞍馬口駅前」の信託受益権を取得すると発表した。
 同物件は、最寄駅である地下徹烏丸線「鞍馬口」駅から徒歩1分に位置する、平成19年3月竣工予定、地上6階建て、延床面積1510・54㎡の共同住宅だ。
 京都市の中心部「四条」駅までは地下鉄利用により約6分であり、都心部への接近性も良好。主に通勤目的の単身者や、京都市内に存する大学・専門学校等へ通学する学生の他、京都市中心部に事務所が所在する企業が従業員用の社宅として借り上げられるケースも見込む。
 開発物件であるため、契約に定められた設計・仕様の内容に基づき物件が建築されること、売主が譲渡日までの関係諸官庁の竣工検査を経て検査済証の交付を受けること、買主によるデューデリジェンスにより瑕疵が発見されないこと等を売買代金支払いの前提条件としている。
 なお、物件取得先は大丸屋住宅(京都市山科区)で、取得予定価格は6億8500万円だ。

ユナイテッド・アーバン投資法人 「グランルージュ栄」を15億7000万円で取得 通勤・通学利便性が良好 単身者・DINKSを見込む
 ユナイテッド・アーバン投資法人(東京都港区)は、地方の住居のポートフォリオ拡充を図り、「グランルージュ栄」の信託受益権を15億7000万円で取得した。
 同物件は名古屋市営地下鉄名域線「矢場町」駅徒歩5分に位置する、平成18年3月竣工、地上10階建て、延床面積3912・49㎡の共同住宅だ。
 同投資法人は物件取得にあたり、商業の中心地である栄エリアやビジネスの集積地である伏見・丸の内エリアに近接していることから、通勤、通学の利便性が高く、単身者からDINKSまでの幅広い賃貸需要を見込んでいる。また売主である丸紅(東京都千代田区)とミニテック(東京都港区)との間で締結されている賃料保証型のマスターリース契約を承継することから安定収益も見込めると評価した。
 物件取得時点での稼働率は100%。敷地内には機械式立体駐車場1基(30台分)が備えられており、こちらの収入も合わせ、賃貸事業収入については1億円となっている。

エルシーピー投資法人 竣工前の2物件をポートフォリオに組み入れ 都心主要部へのアクセス性から安定需要期待
 エルシーピー投資法人(東京都中央区)は、「レキシントン・スクエア代田橋」、「レキシントン・スクエア本所吾妻橋」を取得すると発表した。
 「レキシントン・スクエア代田橋」は、京王電鉄京王線「代田橋」駅徒歩約10分に位置する、平成18年12月竣工予定、地上10階建て、延床面積1666・2㎡の共同住宅。都心主要地へのアクセスに優れることから、安定的な需要を見込む。物件取得予定価格は10億1900万円だ。
 「レキシントン・スクエア本所吾妻橋」は、都営浅草線「本所吾妻橋」駅徒歩約2分に位置する、平成19年1月竣工予定、地上12階建て、延床面積1007・7㎡の共同住宅。「日本橋」駅まで10分と、都心中心部へのアクセスが良好で安定した居住需要が見込めると判断。取得予定価格は5億2500万円だ。物件取得先は2物件ともに日神不動産(東京都新宿区)となっている。

アセット・マネジャーズ 中国最大手総合金融グループ子会社に資本参加 新規投資家の開拓に取り組み企業・開発等の投資を積極化
 アセット・マネジャーズ(東京都港区)は、中国最大手の総合金融グループ「中国中信集団公司(以下、CITIC)」の子会社「CITICCIFH」との間で、CIFHの子会社「CIAM」に関し、CIFHからの株式譲渡及びCIAMが実施する第三者割当増資の引受を行うことを通じて、CIAMへ25%、総投資額約5億8300万HK$の資本参加をすることで基本合意した。
 これにより、アセット・マネジャーズは、CIFHに次ぐ第2位のCIAM株主となり、CIAMはアセット・マネジャーズの持分法適用会社となる予定だ。今回のCIAMへの資本参加は、アセット・マネジャーズにおける他企業との資本提携において、過去最大規模の案件となる。
 アセット・マネジャーズは、CITICグループの投資運用会社CIAMへの資本参加を通じてCITICグループの持つネットワークとブランド力などを活用し、優良な投資案件の発掘と、新規投資家の開拓に取り組み、CIAMが組成及び運営するファンドなどを通して、中国大陸の企業や不動産開発等への投資を積極的に実施する。
 同社グループのアジア・パシフィック地域における投資銀行事業の一層の拡大とともに、同社グループの預かり資産残高の更なる積上げを目指していく。

クリード・オフィス投資法人 D・Bビルの信託受益権の譲渡決定 帳簿価格との差は約6億5000万円
 クリード・オフィス投資法人(東京都千代田区)は、規約に定める資産運用の基本方針及び投資態度に基づき、当該不動産など資産にかかる将来における収益予想、資産価値の増減及びその予測並びにポートフォリオの構成等を総合的に勘案した上で、D・Bビルの信託受益権を譲渡すると発表した。
 同物件は、東京メトロ丸の内線「四谷三丁目」駅徒歩5分に位置する、平成12年12月竣工、地上6階建て、延床面積2913・35㎡の事務所・共同住宅で、平成18年3月にハドリアヌス・インベストメント(東京都千代田区)より21億9200万円で取得していたものだ。
 物件引渡については平成19年5月を予定しており、譲渡価格は28億5000万円。帳簿価格との差額は、6億4729万7214円だ。なお譲渡先については非公表としているが、投資信託及び投資法人に関する法律施行令による「利害関係人等」、並びに資産運用会社の社内規定に定める「利害関係者」には該当しない先だという。

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