不動産トピックス

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2006.04.17 11:14

建築研究所 ホルムアルデヒド検知シートを販売予定 シックハウスの対策技術開発
 国土交通省総合開発プロジェクト「シックハウス対策技術の開発」での共同研究に基づき、簡易型ホルムアルデヒド検知シート(特許出願中)が開発された。
 同製品は、(独)建築研究所(茨城県・つくば市)と(財)総合科学研究機構(土浦市高良和武理事長)により、開発および商品化されたものだ。
 従来のホルムアルデヒド探知機は、空間の平均的なホルムアルデヒドを判定するものであったが、今回、開発された検知シートを利用すれば、発生源を特定することも可能となる。建材の表面からの放散だけでなく、引き出しやタンスの中、押入れの中などの小空間の気中の濃度を判定できる。判定に必要な所要時間は2時間ほどだ。
 使用法はシンプルなものであり、具体的には薬剤と指示薬を含侵させた検知シートをアダプターに挟み込み、床・壁・天井等の表面に約2時間設置して、シートの色の変化をチェックするだけである。ホルムアルデヒドに反応し、シートの色が薄い黄色から薄い紫色に変化する。放散量が多いときほど色が濃くなるので断定が可能になる。
 検知シートとアダプターおよび放散度合い判定用のカラースケールで構成された本製品は、本年4月より、シナジー総合研究所からサンプル出荷として販売開始予定だ。

<注目の新技術>フジタ・戸田・西松・ハザマ CFT造における耐火被覆低減技術を確立 ビルの有効面積増加認定を受けた新技術
 フジタ、戸田建設、西松建設、ハザマの4社は、コンクリート充填鋼管構造柱(以下、CFT造柱)に吹付ける耐火被覆(吹き付けロックウール)を、従来に比べ2分の1以下の厚さにできる技術を確立し、国土交通大臣認定を取得した。
 CFT造柱は、鋼管状の鉄骨柱の中にコンクリートを充填した構造で、優れた耐震性能と大きい剛性を有している。しかし、CFT造柱は建築基準法の中では鉄骨造の一部とみなされ、3時間耐火で65mm、2時間耐火で45mm、1時間耐火で25の耐火被覆厚を要求されている。
 今回確立した技術は、耐火被覆の厚さを従来の半分以下(3時間耐火で30mm、2時間耐火で20mm、1時間耐火で10mm)にすることが可能になり、耐火被覆工事に係る資材を約50%減・工程を約40%減・コストを約30%減にすることが可能となった。また、耐火被覆厚さが薄くなることで、オフィスビルやショッピングセンター等での有効面積を増やすことができる。
 各社は、新築工事の数物件に本耐火被覆低減技術の適用を計画しており、高層オフィスビル・集合住宅・百貨店・ショッピングセンター・倉庫等にも幅広く適用していく予定であるという。

ゼンケン 据え置き型浄水器2種類をリニューアル 最大2万2000リットルの水を浄化可能
 ゼンケン(東京都千代田区)は5月1日から据え置き型浄水器「スーパーアクアセンチュリー」と「アクアセンチュリーステンレス」の2種類をリニューアルする。
 「スーパーアクアセンチュリー」は、最大で2万2000リットルの水を浄化することが可能で、1日平均は30リットルとなっている。有害物質を除去する6層大容量ツインカードリッジを装備しており、6層の内訳は、山梨県上野原町棡原で採取されたミネラル石、粒状活性炭、ブロック活性炭、繊維状活性炭、イオン交換繊維状活性炭、中空糸膜であるという。なお、ろ過流量は2.5リットル/分で、ろ材の交換時期は2年。1リットルあたり約1.2円となる見込み。価格は、9万2400円(税込)となっている。
 一方、「アクアセンチュリーステンレス」では、ミネラル分を除去せず、発ガン性物質とされるトリハロメタン・鉛・農薬など家庭用品品質表示法に基づいた浄水器の除去13項目の有害物質の除去をすることで、のみやすい水の提供を進めている。ろ過層は5層に分かれており、浄水能力は1万1000リットルに向上させた。また、切替コックに形状記憶合金を内臓することで、高温のお湯を流しても本体が流入しないよう配慮しているほか、カートリッジの交換時期をタイマーランプで確認できるよう工夫した。なお、ろ過流量は1分あたり3リットルで、ろ材の交換時期は1年が目安だ。販売価格は、5万2290円となっている。
 両方の製品とも、リニューアルとともに長寿の里として知られる「棡原」地区から採取されたミネラル石を採用しており、水のおいしさにこだわった機能アップをはかっていくそうだ。

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