不動産トピックス

不動産管理新潮流

2006.03.06 17:54

<新戦略>富士通ビジネスシステム エスパーとソフト開発・販売で業務提携 BM・PM・LM・CMを部品化 業務内容に合わせシステムを選択
 富士通ビジネスシステム(FJB・東京都文京区)は先月6日、PMソフト「エビルスⅢ」を開発・販売するエスパー(東京都新宿区)とソフトの開発並びに販売を共同で行う包括的な業務提携に合意した。両社のノウハウを持ち寄って新しい不動産管理システムを開発する。どのような狙いがあるのだろうか。

 FJBでは「WebASコンポーネント」として様々な業種に向けて700システムの導入実績があり、昨年には「ビルメンテナンス就業管理」としてシステムを開発した。既に15社のユーザーを抱えており、今後は「エビルスⅢ」を発展させたNET対応の「WebASプロパティ」を開発し両社のユーザーに提案していく。
 「WebASコンポーネント」は業務範囲に応じたコンポーネント(部品)を選択し、シームレスに連携させることで業務全体のシステムを構築する仕組み。FJBが開発したのはBM向けのシステムだが、今後「エビルスⅢ」のPM機能を追加し、さらにCMおよびリーシングマネジメント(LM)に関する「部品」を開発してPM業務全体をカバーする。
 「不動産業界向けのシステムは管理体制や契約内容によって必要とする機能が異なり、全てをパッケージ化するのは無駄になることが多いため、BM、PM、LM、CMの機能別にシステムを部品化し必要に応じて選択できるシステムを開発しました。これなら業務内容に合わせたシステム構築が簡単で、かつ拡張にも即座に対応することができます」
 「WebASプロパティ」のリリースは10月を予定。販売価格は決定していないが、BM機能の販売価格は350万円からとなっている。

JLL サン・マイクロシステムズと関係拡大
 ジョーンズラングラサール(JLL・イリノイ州)は先月、サン・マイクロシステムズから包括的な不動産マネジメントサービスを受託した。
 全世界44カ国においてオフィス、研究所、製造工場を含むおよそ158万㎡の物件を全世界規模でファシリティマネジメント (施設管理)、賃貸借計画、移転管理業務およびフードサービスの管理やオフィスサービス、メールオペレーションなどを提供するという。本契約は昨年11月に締結したグローバル不動産サービス契約を補完するものだ。
 サン・マイクロシステムズのオフィス調圧関連のシニア・ダイレクターであるデイビッド・ラドゥジナー氏は「JLLとの関係を拡大するという決断はサービスデリバリーシステムを再構築する上で画期的な出来事であり、また私たちが最高水準のグローバルなファシリティマネジメントのプラットフォームを導入する助けとなるでしょう」と語っている。

丸誠 事業シナジー見出せず リフォーム子会社譲渡
 丸誠(東京都新宿区)は昨年9月に子会社化した住環境ジャパン(東京都千代田区)の所有する株式全てを譲渡した。
 住環境ジャパンは住宅およびビル・マンションのリフォームや新エネルギー機器販売などを手掛けており、丸誠は同社のノウハウをビル管理およびソリューションエンジニアリングに活かそうと考えていたが、両社事業の融合は難しく経営管理体制に関しても見解の相違が見られたという。同社代表取締役の深見栄司氏が筆頭株主の地位継承を強く希望したことから株式の譲渡に至った。
 なお、株式譲渡数は28万6050株(82.7%)で4億5000万円にて譲渡した。  

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