不動産トピックス

商業ビル最前線

2005.12.19 15:13

<TOPICS>キッズコーポレーション アルファプレミアムクラブを発足 サービスの一元化・質の向上図る 商業施設の集客の要に取締役
 六本木ヒルズ、アークヒルズ等の中心市街地型商業施設で託児所施設を運営するキッズコーポレーション(港区)は、12月1日に、新会員制度『アルファプレミアムクラブ』を発足させた。
 同クラブは、これまで同社が行っていた各種サービスを一元化し、利用者の便宜向上を図るものだ。会員には会員証を発行し「ポイントプログラム」により、託児所の利用時間等に応じてポイントが付与される。ポイントは、弊社のサービスに利用できる。また、ポイントサービスの導入により、利用料金が一部改訂され、会員30分315円となった。
 「ポイントサービスにより利用者のリピート性を高め、商業施設全体の集客を高めていくことが狙いです。商業施設に質の高い託児所があることで、来館者は安心してショッピングをすることができるでしょう」(瀬戸氏)
<商業ビルオーナーインタビュー>岡田不動産 ”プロ”の意見で2棟の商業ビルを成功に導く 1階店舗坪3万円の賃料を実現
-商業ビルの「ラ・クール自由が丘」はランドマーク的なビルとなっていますね。
岡田 自由が丘の駅からは徒歩7分程度で、本来、商業ビルには不向きな立地です。当初は賃貸マンションを開発する予定でしたが、知人の設計士に、ナムコチームナンジャを紹介してもらったことが1つの契機となりました。スイーツのフードテーマパークの企画を提案され、既に各地で行っていたフードテーマパークの集客実績を知っていたので、商業ビルが成立すると確信できました。そうしてビル内にオープンしたフードテーマパーク『自由が丘スイーツフォレスト』は、年間200万人の来場者を数えています。
-賃貸マンションを建てても手堅く成功していたと思いますが、何故商業ビルに?
岡田 私は自由が丘商店街振興組合理事、自由が丘まちづくり会社の役員を務めていることもあって、街づくりの観点から自由が丘の商業ゾーンの拡張を考えていました。住宅を建てると、まるで「ストップ」の看板が立つようにそこで街が終わってしまうことを危惧したのです。また、私は不動産の開発を行う際には、プロの意見に真摯に耳を傾けることにしています。わからないことはしつこく何度も聞き返し、納得がいくまで打ち合わせします。チームナンジャ側の説明によると、自由が丘には豊富にスイーツの店があるが、それらを統合し街の特色を象徴する施設がないということでした。そこで、『自由が丘スイーツフォレスト』を実現すれば、「スイーツの街」という看板が自由が丘に定着すると述べられ、私はその考えに賛同し、施設のみならず街全体で集客ができると確信したのです。
-昭和60年に竣工した岡田ビルを建てる際もプロの意見を参考にしましたか。
岡田 先代が中心となって建てた物件ですが、ラ・クール自由が丘の原点は、岡田ビルの開発にあったと考えています。岡田ビルの建設の際には、設計士と綿密な打ち合わせを行いました。例えば、ビルのエントランスは自由が丘の駅に近い方に設けるのが通常ですが、設計士の提案で、将来の発展が見込めるマリ・クレール通り面した位置に設けました。現在、自由が丘の商業ゾーンはマリ・クレール通り側を中心に展開しており、1階店舗で坪3万円以上の賃料を可能にしています。岡田ビルにおいて、プロの意見に耳を傾けそのコンセプトに納得した上で成功したことが、『ラ・クール自由が丘』で思い切った開発を行う自信になったと思います。

イオン ノルウェー公認サンタ「ニッセ」を招待
 イオン(千葉県千葉市)は、12月17日(土)より23日(金)までの7日間、ノルウェーの公認サンタクロース「ニッセ」を全国の「ジャスコ」「サティ」14店舗に招待し、クリスマスのイベントを実施する。
 同イベントでは、「ニッセ」がご来店中の子供達と鈴やカスタネットを持ち、プレゼントを配りながらノルウェーのクリスマスソングにあわせてイオンの店内を行進する。また、特設会場にて、「ニッセ」がノルウェーのクリスマスの由来などを紹介し、希望者と一緒に記念撮影をするものだ。
 同社では、14店舗でのイベントとともに、店舗近隣の幼稚園や病院、養護施設にも「ニッセ」に訪問させ、プレゼントの寄贈や記念撮影などを実施して、施設の人々との交流を育む予定だ。

丹青社 商業施設への投資に特化したファンド・AM事業立ち上げ SCJとの業務提携を発表
 丹青社(東京都台東区)は、セキュアード・キャピタル・ジャパン(東京都港区・以下SCJ)と業務提携を行うことを発表した。
 両社は、今後ジョイントベンチャーの形で商業施設への投資に特化した不動産ファンドの運用及びアセットマネジメント事業の立ち上げを目指す。この事業においては、丹青社の国内営業網を通じ発掘された商業施設が不動産ファンドの投資対象資産となる。
 業務提携は、不動産投資ファンドの運用能力を有するSCJと、各種商業施設の案件発掘、プロデュース、空間ディスプレイ等の分野に強みを有する丹青社が、それぞれの能力を融合させ、共同して投資家に優れた投資収益を提供することが目的だ。
 丹青社はSCJへ本業務推進を目的とした特命チームを派遣し投資ファンドの組成、投資案件に関するデューデリジェンス、レバレッジ戦略、ポートフォリオの組成、アセットマネジメント戦略及び出口戦略の執行等に関するトレーニングを受ける。また、全国の丹青社事業所内で本プロジェクトのために任命されたチームが、SCJの支援のもと投資案件の発掘に取組むことになる。

<話題の店舗開発>ナムコ編 全てのスイーツが100キロカロリー以下 新コンセプトカフェが12月16日オープン既存施設の顧客満足度向上が狙い
 ナムコ(東京都大田区)のフードテーマパークプロデュース集団、ナムコチームナンジャは、なんばパークス7階(大阪市中央区)の同社プロデュースによる既存フードテーマパーク「浪速麺だらけ2」内で、新コンセプトカフェ「ミラクルフルーツカフェ」を12月16日にオープンさせた。
 同カフェは、「甘くて美味しいスイーツをカロリーを気にせず食べたい」という女性に向け、すべてのスイーツメニューを100キロカロリー以下にするというコンセプトで運営される。ケーキやパフェ、アイスクリームなどは、通常では300〜500キロカロリーを摂取するが、酸味を甘みに感じさせる西アフリカ産のミラクルフルーツを使用することで、少量の糖分でも甘みを感じさせることができる。
 同社執行役員、チームナンジャディヴィジョンリーダー池澤守氏は、今後の事業展開について語る。
 「ミラクルフルーツカフェは、自社施設のナムコナンジャタウンで実験的にオープンさせており、一定の成果があったため他社施設にオープンさせました。ナンジャタウンでは、マッサージテーマパーク『りらくの森』も実験的に運営しており、これも成果を見て、既存施設に併設していくことも考えています。既存施設への併設という形で、顧客満足度の向上を図っていくのが狙いです」

<商店街だより>12月末まで駐車場半券サービスを実施 半蔵門通り商店連の街活性化策
 半蔵門通り商店連では、先月末から12月31日まで、駐車場半券サービスを実施する。これは、半蔵門周辺の駐車場を利用し、そのチケットの半券を同サービス加盟店に渡すことで割引き等のサービスが受けられ、また、加盟店で買い物をすると、駐車場料金のサービスも受けられるというものだ。同商店連幹事の古村辰夫氏は話す。
「半蔵門周辺は、オフィス街として平日の昼間人口は多いものの、土日や夜間の人口は少なく、地権者間では街活性化の必要性が叫ばれています。昨年には、国立劇場のチケット半券サービスを行い、2ヶ月で約200人の利用者がありました。今回の取組みでも、来街者・駐車場の稼働率向上に期待しています」
 同商店連では、この他にも選挙の投票済証を活用したサービスなども行っている。

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