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2005.06.20 14:29

DREAM工法普及協会 排水管寿命を伸ばす人気工法 東京ガスなど賛同企業が普及協会を設立
 排水管内を研磨雑排水管内面の研磨および特殊防錆塗膜によって排水管の寿命を向上させ注目を集めているのが、雑排水管ライニングDREAM工法だ。
東京ガスやトーセツ、カンドー、協和日成が保有する技術・技能を結集し実現したこの工法は、平成11年12月に日本建築センターおよび建築保全センターから、建築物の保全技術として業界初の「技術審査証明」を取得した。
 その後平成13年10月11日には、この工法の全国的な普及促進を図るため、上記開発4社と賛同企業によって、「雑排水管・DREAM工法普及協会」が設立。飛躍的に業績を伸ばしている。
 具体的な工法についてみていくと、まず、超音波肉厚測定やX線透過試験、内視鏡観察等の非破壊検査により、事前にライニングの可否が判定され、管の残存寿命が5年以上ならライニングが提案される。ライニングの適用範囲は15階程度で、配管用炭素鋼鋼管、水配管用亜鉛めっき鋼管、排水用タールエポキシ塗装鋼管、排水用硬質塩化ビニールライニング鋼管など管種に応じた施工が行われる。
 事務局長の千代延末満氏は、工法の特徴について次のように話す。
 「工期が1日で済み、低コストで抑えられるという点が評価されています。従来行われていた大がかりな解体工事を伴う全面的な雑排水管の更新工事に比べ、人手も手間も軽減できるのが強みといえます」
 価格は施設別に異なる為、個別対応となる。

P・C・G協会 マルチライナー工法で排水管を更生 パラシュートライニングで枝管に塗布 施工後は10年以上の保証期間を設定
 荏原テクノサーブなど全国46の企業が会員・特別会員として名を連ねるP・C・G協会(愛知県・名古屋市)は、マルチライナー工法による排水管更生で実績を伸ばしている。
 従来、既設排水管を改修する場合、配管交換は、解体、撤去、及び更新の大掛かりな工事となり、養生が必要となる上に騒音・粉塵やプライバシー侵害等の問題も発生し、長期間の工期を要する上、多額なコストがかかっていた。これらの問題を解決するために開発されたのが同工法である。
 具体的にはFRPライニングとパラシュートライニングの2種類がある。
 FRPライニングとは、高圧JET洗浄後、タービンカッター、吸引式旋回サンド洗浄にて配管研磨を行い、エポキシ樹脂を含浸させたガラス繊維ライナー「P・C・Gタフネスクロス」を本管に反転挿入後、硬化させ既設排水管の中に自立FRP管を形成する手法。
 また、パラシュートライニングとは、ガラスフレーク入りエポキシ樹脂「P・C・Gコートタフネス」をパラシュートとボールにて管内にWライニングを行う手法で、曲がりくねった配管や枝管の多い複雑な異径管でも3度塗りで完璧にライニング加工される。
 施工後、保証期間が設けられ、前者は20年、後者は10年である。価格は個別対応。

日本設備工業 給水・排水管更生の新工法を提案 二回の塗布で工期は一日
 日本設備工業(東京都荒川区)は、赤水や排水管の詰まりを最先端の技術で解消する工法を提案し、実績を伸ばしている。
 赤水対策で用いられるのは、給水管更生技術NT工法だ。この工法は、まず「2方向研磨」で、管内のサビやブリスターを確実に除去・研磨。その後、配管分岐部分に塗料が到達したことを検知するシステムを用いて2回塗りし、塗り残しを防止するもの。速乾性のある同社製のエポキシ樹脂塗料を採用で、ライニング工程は一日で済む。
 排水管の詰まり対策に用いられるのが、ReFLOWだ。管内を洗浄・研磨した後、ライニング装置によりエポキシ樹脂を塗布。先端に付けられたノズルから噴射され、インナーパイプを形成する。排水管を取り替えずに、更生を済ませることができるという。
 営業部部長代理の青田良水氏は「速乾性を有する塗料を使用し2回の塗布が可能な上、工期が1日で済む点が評価されています」と話す。
 大阪市のチサンマンション第二新大阪や東京都江東区の越中島三丁目ハイツなど、マンションを中心に、ビル、商業施設に対しても実績を伸ばしている。
 なお、建築保全センターにより、審査証明第0103号給水管更生技術、審査証明第0107号排水管更生技術とそれぞれ技術審査証明を取得している。価格は、NT工法が1万円/m。Re-FLOW工法が5〜7階建ての排水管1本で100万円。

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