不動産トピックス

Close-Up リニューアル塗料編

2004.05.24 16:37

硝子ポリウレタン建材 既設の押え層撤去不要 歪み防ぎ張り付け容易 570万㎡の施工実績
 旭硝子ポリウレタン建材(本社:東京都中央区)は、屋上防水シートの「サラセーヌAVシート」を販売している。
 このシートは、通気・緩衝効果を持つAVシートの上にウレタンを塗り重ねた、準密着・絶縁式の複合塗膜防水工法によるもの。特徴としては、まず、①ウレタン防水層が直接下地と部分密着しているため、システム全体として優れた安定性と耐久性を発揮する。②通気・緩衝層が下地の水分を外に逃がすので、防水層のフクレを防止するとともに下地の挙動を緩和し、クラックのゼロスパンテンションから防水層の破断を防ぐ。③残留水分の多い改修防水に適しており、既設の押え層を撤去しなくても施工可能で経済的。昭和63年の発売以来、570万㎡(平成15年末現在)の施工実績を有し、長年、信頼を勝ち得てきた商品であるそうだ。さらに営業管理グループマネージャー樋口忠男氏は商品の特性について、「ポリエステルフィラメントの長繊維不織物である。千鳥格子状に穴を空けた下張りシートですので、施工時に局所的な歪み、目ずれが起こらず、張り付け作業が容易です」と付け加えた。従来は新規ビルの防水の受注が主であった同社だが、ここ数年、ビルの改修に伴う防水設備リニューアルの受注が増加傾向にあり、同商品のニーズも増えつつあるという。

ダイフレックス 脱気絶縁複合防水工法を展開 軽量化と省コスト化を実現
 ダイフレックス(本社:東京都新宿区)は、高度な水密性を実現した防水工法、「脱気絶縁複合防水工法」の事業展開をしている。
 この工法は溝付きポリマーアスファルトシートの水密性と、ウレタンの滑らかな仕上りのコンビネーションで、二重の防水効果を発揮する。また、長期間の使用により、問題となる「フクレ」の心配がなく、従来必要であった押えは不要で、このためアスファルト押え工法の30分の1程度までの軽量化を実現。構造的にも経済的にも優れた商品といえる。営業推進グループ主任の柿崎順一氏は「防水工法の場合、どうしても下地の細かい凹凸が問題となりますが、均一な厚みをもったこのシートは、細かい凹凸を吸収し、さらにその上にウレタンを積載するため、均一な防水層が形成され、長期間の使用でも、ゆがみが生じにくいのです。」と付け加える。仕上りは、ソフトな歩行感とカラフルな色合いを備え、屋上に新しい空間を創造しうる商品とのこと。

エスケー化研 石調塗料に引合い多数 バリエーションの多さが強みに
 エスケー化研(本社大阪府茨木市)では、外壁用の装飾性塗料のライナンップを充実させているが、陶石状多彩装飾仕上塗材である「グラニパステル」はじめ、装飾性塗料の引き合いが増えているようだ。
この装飾性塗料とは、その名の通り、石調や砂岩調、土壁風などの装飾を施したように仕上がる塗料のことである。改修で新たに、石を張るのには莫大な費用が掛かるが、塗装であれば、吹付けるだけであるので、一般的な塗り替えプラスアルファーの料金で大幅なイメージチェンジが可能である。
 因みに人気の高いグラニパステルの特徴を挙げていくと、①重厚で豪華な自然石調の風合い②きめ細かなセラミック骨材で校正されているため滑らかな肌合いを形成、③自然石に比べ、コーナー部、アール部など細部処理が簡単④カラーバリエーションが豊富⑤自然石に比べ工期の短縮につながり経済的。

関西ペイント 塗るだけの簡単外断熱工法 空調コストを削減
近年、建物の断熱工法として断熱材が構造壁の外側に適用される”外断熱工法”が注目されているが、関西ペイント(本社:大阪市中央区)では湿式外断熱躯体保護防水仕上材「ドリームコート」を開発・販売している。
 内断熱に比べ外断熱の主な長所は、厳しい気候にさらされる構造躯体の劣化を緩和し、壁内の結露を抑制。建物の長寿命化や、空調コストの削減につながるなど様々な観点から現在注目されている手法の一つだ。
 改修で外断熱工事を行う場合は、一般に乾式で大掛かりなものとなり、コスト、工期の点などで問題を抱えていた。「ドリームコート」はこうした問題を解決し、従来の塗料が持つ躯体の保護、美粧に加え、保温性という機能を付与することに成功した。
 仕組みとしては、塗料中に配合された樹脂系の中空粒子が熱を伝えにくい空気を内包しており、それをローラー塗装することで従来の壁面に断熱層ができ上がり、外断熱仕様の外壁に生まれ変わるという。

  日本ペイント 4フッ化フッ素樹脂塗料が好評 塗替えのサイクルは25〜30年に一度だけ
 日本ペイント(本社大阪市北区)では、4フッ化フッ素樹脂塗料「デュフロン4F」を販売している。
 耐候性が高いことで知られるフッ素樹脂塗料だが、一般のタイプは3フッ化塩化チレンを主成分とした重合体。4フッ化フッ素樹脂塗料の場合は、残りの塩素の部分も結束力の強いフッ素に置き換えた4フッ化エチレンを主成分としている。これによって紫外線に対して非常に強い対抗性を確保し、3フッ化フッ素樹脂で見られる塩素の離脱によるイオン溶出を防ぐという。
 シリーズには、大きく分けて超耐候性機能を有するものと、バルーンセラミック技術により親水性塗膜を構成する超低汚染性のタイプがあり、3フッ化フッ素樹脂塗料が15〜20年の塗り替え周期であるのに比べ、この製品は25〜30年の寿命を有する。
 また、同社のシミュレーションによると、超低汚染タイプの「デュフロン4Fスーパーフレッシュ」を塗布した外壁は、一般的な3フッ化フッ素樹脂が年1回の外壁洗浄を行っているのに対して、10年に一度洗浄するだけで美観を維持することが可能。ビルのライフサイクルにおける塗り替え、メンテナンスに必要な費用を大幅に削減することができる。

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