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CBRE「都心に近いエリアで需給は逼迫」 中型MT型物流施設マーケットに関するレポート
2026.10.26 13:36
シービーアールイー(東京都千代田区、CBRE)は、首都圏の中型マルチテナント型物流施設マーケットに関するレポートをまとめた。需要は1棟借りニーズが中心であり、入居後のテナント粘着性が高い。今後も都心部に近い東京ベイエリアや外環道エリアで逼迫した需給バランスが続くと見ている。
中型マルチテナント型物流施設(MMT)とは、延床面積5000~1万坪未満で開発当初から複数テナント利用を前提として企画・設計された施設。首都圏では大型マルチテナント型物流施設(LMT)が市場をけん引する一方で、4棟に1棟がMMTであり、LMT賃貸市場に一定の影響を与えている。
MMTの供給動向をみると、2018~2025年の過去8年間の平均は6・7万坪であったのに対し、21~24年の供給は多く、22年は12・6万坪と特に多かった。一方、需要動向をみると、過去8年間の平均新規需要は5・8万坪で、継続的な需要が確認できる。テナントの業種は物流業が78%と多い。また、利用形態では77%がシングルテナントでの1棟借りとなっていることから、MMTの多くが5000坪を超える大口の需要を取り込んでいるといえる。なお、LMTもMMTと同様の供給動向をたどっており、用地不足により供給される物件のタイプの変更が起きているわけではない。
MMTの空室率をLMTと比較すると、ほぼ同様の傾向をたどっているものの、LMTの空室率が上昇すると、MMTはそれを上回るペースで上昇している。MMTの空室はLMTの空室が少ないエリアから消化される傾向があるが、これは立地を重視したテナントがMMTを選択するからと分析。逆にLMTに空室が残るエリアでは、MMTも同様に空室消化が進まない傾向がある。MMTの需要は、1棟借りを重視するテナントに有効なものの、ほとんどのMMTはトラックバースが1階のみで分割できる区画数には限りがあり、賃借面積の自由度が低い。一方でLMTは大規模から中小規模までさまざまな面積帯の需要に対応できる柔軟性をもつため、立地優位性が低い場合には、テナントが求める面積を柔軟に提供できるLMTが優先して検討されるケースが多いことが要因と分析する。
今後の市場見通しについては、東京ベイエリアでは、LMT、MMTともに27年まで新規供給がなく、既存物件の空室も両者とも限定的であるため、規模に関わらず需給は逼迫した状態が続く。外環道エリアも需要は堅調。一方圏央道エリアは、大規模テナントの割合が比較的多く、MMTの需要は他のエリアと比べて高いとはいえない。LMTの空室率低下傾向は鮮明なものの、空室面積は26年第4四半期でも20万坪超と予想されるため、MMTの空室消化も緩やかになるとみる。
CBREは、「MMT賃貸市場はLMT市場と新規供給動向で類似した点がある一方、需要動向では異なる点がある。MMTとLMTの賃貸マーケットの双方を把握することが、物流施設の開発や運用に資することになる」とみている。



