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全国古家再生推進協議会 空き家を賃貸物件にリフォーム、市場への流通を推進

2026.07.13 11:52

投資家と工務店をつなぐ物件見学ツアーを積極的に開催
 全国古家再生推進協議会(全古協、大阪府東大阪市)は、全国各地で深刻な社会課題となっている空き家問題の解決に向け、リフォームによって賃貸物件へと再生し、市場への流通を推進する活動を展開している。
 協議会の設立のきっかけは、新規事業を模索するなかで生まれたものだった。理事長の大熊重之は、東大阪市で塗装関係の町工場を営んでいた。しかし、リーマン・ショックの影響で経営が苦境に立たされ、新規事業として賃貸マンションのリフォーム事業を開始。賃貸住宅オーナーから低コストでのリフォームに対し高いニーズがあると感じた大熊氏は、複数の工程を1人の職人が担当する多能工で低コストのビジネスモデルを確立。その後、ビジネスの領域をマンション・アパートから戸建に移した。大熊氏は「住環境の自由度が高い戸建に対するニーズは高い一方で、中古賃貸市場では需要にマッチする物件の供給が少ない状況でした。ただ視野を広げてみると全国に空き家が増加しており、この空き家を中古の戸建賃貸ニーズの受け皿とできないかと考えたのです」と話す。
 協議会が目指すのは「四方良し」のビジネスモデルだ。空き家・古家を購入してリフォームし、入居希望者に貸し出したいと考える投資家へオンライン講座を実施。その後、「古家再生投資プランナー」として認定する。認定者は全国各地で実施される「空き家・古家物件見学ツアー」に参加することができ、実地でリフォームのポイントを学びながら認定者同士の交流もできる。見学ツアーは現在までに3000回以上開催されており、累計の参加人数は1万人を超える。見学ツアーには、協議会が認定したリフォームのプロである「古家再生士」が帯同。リフォームの実施から入居者の誘致など、空き家の再生から賃貸運営のトータルサポートを行う。大熊氏は「中古の戸建賃貸を探す入居者、資産形成の一環で空き家再生を考える投資家、そして優れた技能を持つ工務店・リフォーム会社をつなぎ、空き家問題の解決によって地域社会にも貢献する。これが当協議会の考える『四方良し』です」と述べる。
 石川県金沢市の港に面した金石(かないわ)地区では、「空き家・古家物件見学ツアー」が積極的に開催され、数多くの空き家再生の実績を残している。歴史ある街並みが残る地域には移住者も着実に増加しており、空き家はこうしたニーズの受け皿としてうってつけの存在といえる。新幹線の開業で首都圏との心理的な距離感が縮まったことで、主に首都圏の投資家からの注目も集まっているとのことで、金石地区で協議会が手掛けた空き家再生事例のうち、およそ6割が関東の投資家によるものだという。
 空き家の再生や投資は、建物の老朽化や欠陥などでリフォームに際して想定外の負担が発生する可能性がある、立地条件などによっては市場性が著しく低いなど、一定のリスクを考慮しておく必要がある。大熊氏は「協議会では、そうしたリスクを十分に理解した『古家再生投資プランナー』認定を受けた投資家と、『古家再生士』の認定を受けた工務店のみをマッチングすることで、リスクの回避に努めています。空き家再生・投資は地域の社会課題の解決に貢献できる大変意義のある投資手法です。この活動を通じて全国各地の地方活性化につなげていきたいと考えております」と述べている。




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