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日産が本社ビルを売却　台湾系のSPCに970億円で　譲渡後もテナントとして入居へ

2025.11.10 11:37

　日産自動車（横浜市西区、日産）は６日、本社ビル（日産グローバル本社）を売却すると発表した。売却額は９７０億円。売却は信託受益権の譲渡というかたちで行われ、売却先は東京都中央区に拠点を置くＭＪＩ合同会社。報道などによると同社は台湾の大手自動車部品製造企業・ミンスグループが出資するＳＰＣとされている。日産は売却後はテナントとして本社ビルに入居し、引き続き本社として使用する。入居期間は２０年の予定。
　日産は経営再建計画「Ｒｅ：Ｎｉｓｓａｎ」を策定し、２０２６年度を目標に自動車事業の営業利益とフリーキャッシュフローの黒字化に取り組んでいる。今回の本社ビルを用いたセール・アンド・リースバックも経営再建計画の一環としており、保有資産の最適化を検討した結果という。なお、今回の取引で得られた資金は設備の更新や業務の変革を推進するために活用する予定。
　日産は今回の譲渡を通じて行われた固定資産の売却に伴い、２０２６年３月期決算で、固定資産売却益約７３９億５００万円を特別利益に計上する見込み。