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大阪・なんばに商・働・泊の複合ビル誕生へ (仮称)「難波千日前地点再開発プロジェクト」始動

2025.08.25 12:06

 関電不動産開発(大阪市北区)、南海電気鉄道(大阪市中央区)、大阪市高速電気軌道(大阪市西区、Osaka Metro)は21日、「(仮称)難波千日前地点再開発プロジェクト」を共同で進めると発表した。代表企業は関電不動産開発が務め、2027年3月に着工、2031年3月に開業を予定している。
 開発地は大阪市中央区難波千日前。Osaka Metro「なんば」駅および南海電鉄「難波」駅直結の街区に、敷地面積3053・35㎡、建築面積2240・50㎡、地上28階地下2階のビルを建設する。
 コンセプトは「タテなんば」。「なんばらしさ『みち』と『ば』をタテに積み上げる」ことを目指し、周辺のにぎわいと呼応した店舗やホテル「ハイアット セントリック」、多様なニーズに対応したオフィスなどを備える。エリアの新たな魅力を創造し、歩行者空間化されたなんば広場やなんさん通りと連動したなんばの新たなランドマークとなることを目標とする。
 地下2~地上3階は商業施設。1階の路面には、なんば広場やなんさん通りとフラットに繋がり一体的な賑わいの創出を拡大した店舗等を配置。地下から地上までの吹抜けを設けることで、地上の活気が上下階のタテに滲み出るように構成する。また、地下2階は地下街「NAMBAなんなん」との接続口を拡幅して回遊性を向上させ、一体感のある施設計画とする。
 4~13階のオフィスフロアにはコワーキングスペースや来店対応可能なフロアのほか、一部にスケルトンオフィスを配置するなど複数タイプのオフィスを用意し、ニーズにあわせてイノベーティブな働き方を叶える構成とする。また一部にバルコニーを配置し、外と連続した開放感を演出するなどWell-Beingの実現にも寄与する空間を計画している。
 基準階はなんばエリア最大級の380坪程度を想定し、30坪程度を基本単位に分割を可能にするなど、フレキシブルに対応する高品質なオフィスを提案。多種多様なクリエーターやスタートアップ企業から大企業まで、様々な働き方のニーズに応えるワークプレイスを目指す。
 15~28階のホテルには「ハイアット セントリックなんば大阪」を誘致。エリアに不足していた上質なフルサービスのブティックホテルを展開する。客室数は267室で、人との出会い・つながりを大切にするソーシャルスペースや、旬なブランドや地元のアーティストとのコラボレーションなどを通じて街の魅力を発信し、活動的で旅慣れた宿泊客をもてなす。なお、ホテルは関電アメニックス(大阪市西区)がハイアットの関連会社と運営契約を締結し、関電アメニックス100%出資のグループ会社が承継する予定。




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