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”グランドプリンスホテル新高輪”再開発が始動へ 「品川駅西口地区(高輪三丁目)B-1地区」都市計画手続き開始

2025.06.16 12:14

 JR「品川」駅西口地区で計画されている大規模再開発計画で、「グランドプリンスホテル新高輪」などを含む「品川駅西口地区(高輪三丁目)B-1地区」が始動する。
 西武不動産(東京都豊島区)は6日、京浜急行電鉄(横浜市西区)、高輪三丁目品川駅前地区市街地再開発組合、都市再生機構(横浜市中区)、東急不動産(東京都渋谷区)とともに事業主体となる「品川駅西口地区の再開発等促進区を定める地区計画」の都市計画手続きが開始されると発表した。
 開発地は東京都港区高輪三丁目。都営浅草線「高輪台」駅から徒歩約3分、JR「品川」駅から徒歩約5分の高台に位置し、現在は「グランドプリンスホテル新高輪」などが立つ。
 西武不動産主体で進めるB-1地区の開発計画は区域面積約3・9ha、B-1-1地区とB-1-2地区で構成される。
 B-1-2地区にはホテル・住宅棟と事務所棟を建設。合計敷地面積は約2万7500㎡、同じく延床面積は約26万8000㎡。品川駅西口地区を代表するMICE等の都市機能を備える複合施設として開発する。着工は2028年度、竣工は2032年度の予定。B-1-1地区はB-1地区の中心となる空間として、隣接する高輪森の公園と連携した緑地を整備する。
 また、B-1地区全体では「品川」駅と周辺市街地の回遊性を高める歩行者ネットワークや、にぎわい・憩いの空間の形成も図る。高輪森の公園のデッキテラスと一体となった立体的なにぎわいを創出する滞留空間を整備するほか、隣接地区で整備されるデッキを延伸して利便性の高いバリアフリーの歩行者通路を整備。またデッキの地上部に面して店舗や植栽を配置するとともに、MICEと連携した広場空間を整備し、立体的なにぎわいを創出する。加えて、部分的に道路空間の拡幅整備と合わせ、街区内に幅10mの歩行者空間を確保。セットバック部分では緑化により緑陰空間を創出する。
 西武グループでは、2024年5月に公表した「西武グループ長期戦略2035」で、グループの強みを生かした「不動産事業を核とした成長戦略」を掲げている。西武不動産を中心に今回のプロジェクトを推進し、様々な角度から不動産に付加価値をつけることでグループの事業機会を創出していくとともに、社会の発展に資するまちづくりを進めていくとしている。




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