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第一生命保険が計画の木造オフィスビル サステナブル建築物等先導事業に採択

2023.03.06 10:41

 第一生命保険(東京都千代田区)が清水建設(東京都中央区)の技術協力のもと計画している木造ハイブリッド構造の賃貸オフィスビルが、国土交通省の「令和4年度サステナブル建築物等先導事業(木造先導型)」に採択された。保険業界での採択は初の事例。
 同ビルの立地は、日本橋・銀座をつなぐ中央通りと鍛冶橋通りが交差する視認性の高い場所に位置する。
 同計画は、延床面積約1万6000㎡、木造ハイブリッド構造(木造+鉄骨造)地上12階地下2階建てのオフィスビル。施設利用者や歩行者に対し、木を感じられる空間を提供するために、主要構造部等に約1000㎡の木材を利用する予定。木材を利用することで、建設時のCO2排出量削減に加え、約710tのCO2固定化を実現し、鉄骨造の標準建物に比べ約20%以上のCO2削減に寄与。木材を内装材等に利用することで、施設利用者の心身面や生産性向上等の効果があると言われており、QOL向上や健康経営にも寄与する。
 同事業は、木材を大量に使用する大規模な木造建築物等の先導的な整備事例に、その具体の内容を広く示し、木造建築物等に係る技術の進展に資するとともに普及啓発を図ることが目的。採択された理由には、大通りの交差点に面した視認性を生かし、外部からでも「木」を感じられる等、構造、防火、生産、施工、耐久性等の面での工夫が見られ、先導的な木造建築物として波及・普及効果が期待できることが評価されたためとしている。

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