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三菱地所 シドニーに地上55階建てのオフィスビル竣工

2022.12.05 11:30

 三菱地所(東京都千代田区)は2016年から、オーストラリア・シドニーCBD北端部に位置するCircular Quayエリアで、Lendleaseおよび平安ピンアン不動産と共同で進めてきた大規模開発事業「Sydney Place」の街区内で、オフィスビル「180 George Street(別名:Salesforce Tower)」が竣工し、街区稼働を開始したと発表した。
 同ビルが位置するCircular Quayエリアは、グローバル企業が集積するだけではなく、オペラハウスやハーバーブリッジなどの観光名所に加え、海の玄関口であるフェリーターミナルや、美術館等の文化施設も所在しており、ビジネスや文化などが融合する希少性の高いエリア。
 同ビルは、世界有数の建築事務所Foster+Partnersが設計した、敷地面積約4600㎡、延床面積約6万2710㎡、高さ約263mとシドニーで最も高いプレミアムグレードのオフィスビル。オフィス貸付面積は約5万5000㎡で、内定率は80%超え、アンカーテナントとしてSalesforceやJLL等のグローバル企業の入居が確定。また、1~3階にはInvestibleが運営するインキュベーションオフィス「Greenhouse」が入居予定。
 オフィスビルの足元には、約965㎡を超える広場と商業施設を整備。広場の地下には、シドニー初の公共サイクリング施設を貢献施設として建設し、シャワールームやロッカー等も整備する。また、長年地域のアイコンとして親しまれてきた飲食施設「Jacksons On George」をリニューアルし、ルーフトップテラスやレストラン、モダンなパブなど、新たな賑わい空間を提供する。
 同計画は、LED照明、人感センサー、館外の気候に応じて開閉する自動ブラインド、電気自動車のカーシェア等の導入により入居企業、従業員に環境及び健康に配慮した場所を整備・提供する。これらの環境配慮の取り組みにより、WELL認証や、グリーンビルディング認証を取得している。
 三菱地所では街区内で広場や商業施設の整備を進めており、2023年度に向けて順次開業の予定。また近隣エリアでは、スーパーラグジュアリー住宅と五つ星ホテルの複合開発プロジェクトを、2027年度の竣工に向けて進めている。

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