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Daigasエナジー 関西でガス空調需要堅調 高まる脱炭素ニーズへも対応

2022.07.04 11:05

 関西でガス空調の需要が増している。Daigasエナジー(大阪市中央区)は5月下旬にメーカーや販売店、サービス会社などの取引先を対象とした「ガス空調CS総会」を実施。3年ぶりとなったリアル開催。需要が好調に推移したことが報告された。これまで引き合いのキーワードとなってきたのが「節電」や「BCP」。昨今はこれらに加え「脱炭素」も、導入する企業や施設側のポイントに浮上している。
 ガス空調はガスをエネルギー源にエンジンを駆動させるなどして冷暖房を行うもの。2011年の東日本大震災や昨今頻発する災害による長期停電発生により節電やBCPがキーワードとなるなかで、注目度を高めてきている。21年度の関西圏の受注については、前年度に比べて1割強の伸びを見せた。学校などの施設を中心に導入が広がった。
 昨今では脱炭素ソリューションへの各企業からのニーズが高まっている。昨年10月に政府によって策定された「第六次エネルギー基本計画」では2050年のカーボンニュートラル実現に向けての施策として、再生可能エネルギーだけでなく天然ガスも重要なエネルギー源であると位置づけている。Daigasエナジービジネス開発部空調企画チームの酒道佐紀係長は「最新のガス空調は非常に高効率で、足元での省エネが可能となり、更に化石燃料の中で最もCO2排出量の少ない天然ガスを使用するため環境性能にも優れています。さらにCO2排出量を増加させない合成メタンの活用に向けた研究開発も進めており、2030年代の実用化へ向けて取り組みを続けています」と話す。節電、BCPだけでない直近のニーズにしっかりと応えていく。
 同社では脱炭素やエネルギー分散化、デジタル化などの顧客ニーズに応えるソリューションサービスメニューとして「D―Lineup(ディー・ラインアップ)」を展開している。空調や換気・DXによって快適な環境と省エネを実現する「D―Airing(ディー・エアリング)」や太陽光由来の電源を中心とした再エネ電気を供給する「D―Green(ディー・グリーン)」、デマンドレスポンスサービス「D―Response(ディー・レスポンス)」、廃棄物の有効利用による処分量とCO2排出量を削減する「D―Bio(ディー・バイオ)」、水処理ソリューションサービス「D―Aqua(ディー・アクア)」など幅広いラインアップを揃える。
 同社では22年度のガス空調需要も堅調に推移していくと見込んでいる。「D―Lineup」との組み合わせで更なる顧客満足度向上を目指す。

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