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「大阪梅田ツインタワーズ・サウス」全体竣工 オフィスフロアにはダイキン、東洋紡、H2Oなどの本社が入居決定

2022.03.07 18:35

 阪神電気鉄道(大阪市福島区)と阪急電鉄(大阪市北区)は、「梅田1丁目1番地計画(大阪神ビルディング及び新阪急ビルの建替計画)」の2.期工事部分が先月25日に完了し、全体竣工したと発表した。これを受けて、今月24日には高層部分にオフィスゾーンが開業し、西日本最大のターミナルである大阪・梅田エリアでも屈指の立地を誇る大型複合ビル「大阪梅田ツインタワーズ・サウス」が全面開業する。なお、オフィスゾーンの入居テナントには、ダイキン工業(大阪市北区)、東洋紡(大阪市北区)、エイチ・ツー・オーリテイリング(大阪市北区)などが決定している。開業に伴い、4月1日には「阪急うめだ本店」が入居する「梅田阪急ビル」を「大阪梅田ツインタワーズ・ノース」に改称。近接する両ビルを「大阪梅田ツインタワーズ」と総称する。
 「大阪梅田ツインタワーズ・サウス」は、延床面積約26万㎡、鉄骨造(一部鉄骨鉄筋コンクリート造)、地上38階地下3階。低層部に百貨店の「阪神梅田本店」、百貨店最上層をカンファレンスホール、高層部をオフィスとするビル。周辺では、地下・地上・デッキレベルの歩行者ネットワークを整備。歩行者空間の快適性と利便性の向上を図り、周辺地域の活性化や都市の再生に貢献する。
 外装デザインは、都市の中に息づく「梅田木立」をコンセプトに、時の移ろいを生み出し自然を感じるデザインを基調としている。低層部は、百貨店の外壁をアルミパネルで覆うダブルスキン(二重外壁)を採用しており、パネル間には六甲山系・淀川水系に自生する樹種を中心とした植栽を配置している。また、パネルと植栽の隙間から垣間見える百貨店の賑わいに加え、夜間には光と影の巧みなコントロールで木立の息遣いを思わせる動的演出を加えたライトアップを行うことで、街のアイコンとなる景観を形成する。
 高層部のオフィスゾーンは、庇と垂直フィンによる奥行きのある外装とし、刻々と変わる空の表情を映し込む意匠性と内部への日射遮蔽を両立させ、快適で健康的なオフィス空間を実現している。ランドマーク性のある特徴的な外観にするとともに環境負荷を低減。街と調和したデザインで、大阪のエントランスにふさわしい街並みを築き上げた。
 12階には、入居企業専用のサポートフロア「WELLCO」を設置した。栄養士監修の健康的な食事ができるカフェや、ミーティングから個人ワークまで多様なニーズに応えるラウンジ&ワークスペース、リフレッシュや運動不足の解消に利用できるフィットネス等の機能を提供。オフィスゾーンではその他、屋上広場などゆとりある共用空間を整備しており、オフィスワーカーが健やかに働ける環境を提供する。
 なお、同ビルの開発業務は阪急阪神不動産が担当した。

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