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日本GLP 上尾市に延床10万㎡の施設を開発へ

2021.12.13 14:33

 日本GLP(東京都港区)は、埼玉県上尾市で物流施設「GLP上尾」の開発を行うと発表した。同施設は横浜ゴム上尾配送センターの跡地に建設され、2022年9月に着工、2024年2月に竣工を予定している。
 立地は圏央道「桶川加納」ICより約7・5km、東北自動車道「岩槻」ICから約10・5km、首都高「与野」ICより約11km。関東一円から東北エリアまでを網羅できる、物流拠点として優れた場所に位置する。徒歩圏内にJR高崎線「上尾」駅があり、路線バスの運行も豊富なことに加え、施設周辺には住宅地や大規模商業施設が複数あることから地域住民が集まりやすく、雇用確保の点からも優位性がある。
 建物は敷地面積4万6000㎡、延床面積10万5000㎡、免震PC造地上5階建ての大型マルチテナント型の先進的物流施設。入居企業のターゲットとしては、メーカーや中小3PLなどのディストリビューションセンターや、EC、医薬品・医療機器、マスターリース会社。配送・運送会社、小売り・卸などのトランスファーセンターを想定している。
 施設は4~5階を圏央道沿いの在庫拠点ニーズ、2~3階をECや流通加工ニーズ、1階をラストワンマイルの拠点ニーズにそれぞれ対応できる、ハイブリッド型施設として開発。両面バースの設置や、4~5階は垂直搬送機の増設によって縦搬送能力を高め、5階は床荷重を2t/㎡、有効天井高については一部7・25mとすることで物流オペレーションの効率を高めている。また、施設全体に取り込んだバイオフィリックデザイン(生体親和性設計)の考えにより、働く環境の快適性を確保しながら、就労者の生産性向上も達成していく。
 BCPの面からは、開発地は液状化・洪水・地震のいずれにおいても災害発生リスクが極めて低いため、物流オペレーションおよび人々の生活を止めない施設としての活用が期待できる。一部開放緑地スペースのパークエリアには、防災機能を併せ持つベンチ(災害時にかまどとして使用可能)を設置するなど、地域住民の安心につながる設備を整える。

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