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野村不動産の物流施設「Landport青梅Ⅲ」満床スタート

2021.09.27 11:53

 野村不動産(東京都新宿区)は、同社が手掛ける高機能型物流施設「Landport」シリーズ21棟目となる「Landport青梅3.」が満床で稼働開始したと発表した。  同施設は、旧東芝青梅工場跡地の約11万9965㎡を3期に分割して開発するシリーズ初の大規模面開発事業の3.期棟。含まれる物件3棟はいずれも利用業種(カテゴリー)を物件毎あるいはフロア毎に特定したカテゴリーマルチ型施設として開発されており、「Landport青梅1.」は自動車部品等の工業材・保守パーツ用に最適化。「青梅2.」は飲料等の重量物の保管・荷役用に最適化させた。今回満床で稼働を開始した「青梅3.」は通販用に最適化した施設で、敷地面積3万9747㎡、延床面積6万7563㎡、RC造の地上3階。延床面積5775㎡の駐車場棟が併設されており、従業員の自動車通勤にも対応している。梁下天井高は7mを確保し、シリーズ初の自家消費型太陽光設備を採用している。
 大規模面開発事業ならではの要素として、地域の雇用創出への貢献、周辺地域へ開かれた通路「ツナグロード」の設置や、地域住民が災害時に利用できるかまどベンチを「ツナグロード」に設置するなど、地域社会との共生にも取り組んでいる。エントランスやカフェテリアには、青梅の地形や工芸品をイメージしたデザインを採用、素材には多摩産材を活用するなど、地域の特徴を生かした施設作りを行っている。
 野村不動産では物流施設需要が増加するなか、2021年4月以降の2年間で総額約850億円(9棟、延床面積約11万8000坪)の投資を決定している。加えて2021年からは、ハード面のみならず自動化(省人化・機械化)などソフトサービスも含めた物流オペレーションの最適化を目指し、企業間共創プログラム「Techrum」を開始した。今後もより総合的に物流課題解決に取り組むとともに、入居企業や地域社会の需要に応えながら、事業の拡大を図っていくとしている。

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