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「(仮称)札幌すすきの駅前複合開発計画」着工 すすきの交差点に新たな賑わい創出目指す複合ビル

2021.07.12 10:51

 東急不動産(東京都渋谷区)、竹中工務店(大阪市中央区)、イトーヨーカ堂(東京都千代田区)、アインファーマシーズ(札幌市白石区)、キタデン(札幌市中央区)は今月2日、北海道札幌市中央区にあった商業施設「ススキノラフィラ」跡地で、「(仮称)札幌すすきの駅前複合開発計画」の新築工事に着工した。
 計画地は、札幌を代表する繁華街・すすきのの玄関口である「すすきの交差点」に面する。札幌市営地下鉄「すすきの」駅直結という利便性も生かした、「すすきのエリアでの多様な時間の過ごし方を提案する」大型複合施設建設プロジェクトだ。
 新築される建物は、敷地面積5157㎡、建築面積4725㎡、延床面積5万3378㎡、地上18階地下2階。食品スーパーマーケットやコスメ&ドラッグストアなどの商業店舗、シネマコンプレックス、ホテルからなる大型複合施設で、様々なコンテンツをフックにすすきのへの来街者層と来街時間を拡大。すすきのの夜のにぎわいに加えて昼のにぎわい創出に寄与することを目指す。
 地下2階から地上4階は商業施設で、イトーヨーカ堂による食品スーパーマーケットやアインファーマシーズによるコスメ&ドラッグストアが出店を予定。5~7階にはTOHOシネマズ(東京都千代田区)によるシネマコンプレックス、7~18階には東急ホテルズ(東京都渋谷区)によるホテルの入居を予定している。
 外観は、すすきの交差点から直接アプローチ可能な緑あふれる屋内外広場(2~3階)や、低層商業施設部分だけでなく、閉鎖的になりがちな上層部にもアクセントとして取り入れたガラスカーテンウォールにより、施設内のにぎわいを街中に表出させることを目指している。また、広告看板が街の象徴となっているすすきのの街並みを継承することを意図し、北側外壁面に大型ビルボードを設置する。
 1階には路線バスの待合所を設ける。雨・風・雪をしのげる空間となっており、バスの待ち時間を快適に過ごすことが可能。また屋内貫通通路を設置し、商業店舗の営業時間外も地下鉄運行時間中は通行可能とする。また屋内貫通通路は地下鉄「すすきの」駅に接続しており、街の回遊性向上に加えて、地下鉄と路線バスの乗り換え利便性が向上する。さらに、配送業者などが周辺店舗等へ商品を搬入する際に利用できる共同荷捌きスペースを整備。近隣の路上駐車の抑制にも寄与する。
 「(仮称)札幌すすきの駅前複合開発計画」の竣工は、2023年秋を予定している。

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