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事業拡大を図りM&Aを実施 賃貸管理とそば処の2社

2021.05.06 12:26

 レ・コネクション(京都市下京区)は京都市内に本社を置く2事業者から事業を譲受した。中小企業で課題となっている後継者不足のソリューションとして同社の事業拡大に寄与する企業に対して継続してアプローチしていく。

 レ・コネクションは京都市内で不動産売買や宿泊施設、飲食施設の管理運営を行っている。「紡Machiya Inn」を始めとする一棟貸し宿泊施設を京都市内で60棟以上展開しており、昨年には飲食部門として「紡Dining」、「紡cafe」をオープンさせている。
 今回事業を承継した2社はマンションや戸建ての売買、仲介並びに賃貸管理を展開する「中央建物」と大正5年創業の老舗そば処「大黒屋」。両社とも経営者の高齢化や後継者不在、また新型コロナウイルスの影響があり事業の引き継ぎ先を模索していた。事業の拡大を図るレ・コネクションの戦略と合致し、この度の事業承継に至った。今回の事業承継で更なる事業の拡大と地域経済の活性化にも寄与していきたいと考えている。
 今回の事業承継によるシナジーをどのように見ているか。中央建物は事業のひとつである賃貸管理業務が魅力的であった。レ・コネクションでは2019年に京都府第1号の小規模不動産特定事業者としての登録を完了しており、歴史的文化遺産である京町家を中心に小規模不動産特定共同事業のスキームを使った取り組みを開始している。これまで外部発注していたPM業務を内製化していくことで業務効率化とコスト削減に取り組んでいく。
 一方、大黒屋は飲食部門とのシナジーを期待する。2店舗あったうちの1つである大丸店は営業を継続し、本店の機能は「紡Dining」で引き継ぐ。老舗そば処のノウハウや技術を持つ職人を継続雇用することで、伝統の味であるそばを引き継ぎつつ新メニューの展開も行って新規顧客の獲得を目指す。レ・コネクションでは「一棟貸しの分散型ホテル〈紡 グループ〉」という新しい宿泊スタイル構想を持っており、その実現に向けては施設外玄関帳場の設置及び運営や活用を含めたサービス面の向上が必要不可欠となってくる。これまでも送迎付きでレストランでの夕食を提供する宿泊プランなどに取り組んできたが、今回の事業承継でより大きなシナジーを目指していく。
 今後もこのようなM&Aには積極的で、事業として「M&Aコンサルティング」も行っていく予定だ。代表取締役の奥田久雄氏は「後継者不足は国が抱える大きな問題、不動産業を中心に取り組んできた弊社であれば、アセットの活用、運用、売却に関して売り手・買い手にとってより有益なスキーム構築が可能だと自負しています」と話す。具体的には今回の事業承継のような管理物件なども引き継ぎが可能な企業を中心に仲介、ないしは自社での買収を行っていく。
 また自社での買収案件として注目している業種については「システム開発を行っているIT企業」とした。
 アフターコロナに向けた地盤固めを進め始めている。


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