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三井不動産が海外で物流不動産事業 タイで「(仮称)バンパコン物流施設計画」を着工

2021.04.12 11:14

 三井不動産(東京都中央区)は7日、タイ三井不動産(タイ・バンコク市)を通じて事業を推進していた「(仮称)バンパコン物流施設計画」の第1期部分を着工した。同社初の海外物流施設事業となる。
 同事業は、第1期から第4期分まで、倉庫全8棟を建設する計画。2023年に完成すると合計敷地面積29万9000㎡、延床面積16万㎡の一大物流施設が誕生する。
 今回着工する第1期部分は平屋建てS造1棟で、延床面積2万2000㎡のマルチテナント型物流施設。最大4区画まで分割可能で、今年11月の竣工を予定している。
 第2期以降はマルチテナント型に加え、テナント企業の需要に合わせたBTS倉庫、冷凍倉庫、危険物倉庫、税関不要のフリートレードゾーンなどの開発も検討。あわせてテナント向け利便施設として、敷地内にガソリンスタンドやカフェテリア等を設置することも検討している。
 共同事業者として、タイ最大級の財閥のグループであるフレイザーズ社(タイ・バンコク)の子会社が参画。三井不動産はこれまで日本国内で培ってきた物流施設開発のノウハウを最大限に生かし、タイの物流施設開発で多くの実績をもつフレイザーズ社と共同で事業を推進することとなった。
 人口や経済規模の拡大、交通網の整備等が進むASEANの中でも、タイは地理的にその中心に位置し、製造業等の日系企業が多数集積する有望な物流マーケット。三井不動産は日系企業の海外展開の支援を行うとともに、海外事業においてオフィスビル、商業、住宅、ホテルに次ぐ新たなアセットに取り組み、総合デベロッパーとして更なる事業の拡大を目指す構えだ。

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