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推進中の八重洲二丁目北地区第一種市街地再開発事業 施設名称は「東京ミッドタウン八重洲」に決定

2021.04.12 11:18

 三井不動産(東京都中央区)が再開発組合の一員として推進している「八重洲二丁目北地区第一種市街地再開発事業」の街区名称が「東京ミッドタウン八重洲」に決定した。
 同事業は2018年12月に着工しており、2022年8月末の竣工を予定している。2007年、港区赤坂に開業した「東京ミッドタウン」、2018年開業の「東京ミッドタウン日比谷」に続き、3施設目の「ミッドタウン」となる。
 計画では「東京」駅八重洲口を目の前にした1・5haの開発地用に2棟のビルを建設。建物は敷地面積1万2390㎡、延床面積28万3900㎡、地上45階地下4階ペントハウス2階の「A-1街区」と、敷地面積1043㎡、延床面積5850㎡、地上7階地下2階ペントハウス2階の「A-2街区」からなる。地下1階でJR「東京」駅と接続し、隣接する「八重洲二丁目中地区第一種市街地再開発事業」竣工後には、東京メトロ銀座線「京橋」駅まで直接アクセスが可能となる。
 A-1街区7~38階のオフィスは、「東京」駅周辺で最大級の4000㎡のフロアプレートを実現。首都圏の大規模オフィスで初めてとなる「完全タッチレスオフィス」を導入し、エントランスからテナント執務室までの入館導線で完全タッチレス化を実現する。顔認証によるオフィス入退館システム、専有部入口の自動ドア化などにより、一切接触行為を行うことなく執務室への入室を可能にする。4~5階に整備されるビジネス交流施設に加えてワーカー向けのソフトサービスも充実させ、入居者がクリエイティブなビジネスライフを過ごせる環境をハード・ソフト両面で創出するという。
 同39~45階にはブルガリ ホテルズ&リゾーツが日本初進出し、「ブルガリホテル東京」が開業する。これまでミラノ、ロンドン、バリなど世界6都市に展開しているブルガリホテルは東京で10軒目の開業となる。
 A-1街区地下1階~地上3階とA-2街区1階は商業施設。隣接する八重洲地下街(ヤエチカ)と地下1階で接続し、隣接する再開発事業の竣工後には地下1階と地上2階の2層で接続する。またA-1街区地下2階にはバスターミナルを整備する。「東京」駅八重洲口で頻発している再開発事業と連携し、駅周辺の歩道上に分散している高速バス停留所を集約。隣接地区と合わせて国内最大規模の20バースを確保する予定。
 敷地内には中央区立城東小学校や子育て支援施設(認定こども園)も設けられ、子どもたちが成長していく場としての役割も持つ。また建物内に、周辺エリアに電気と熱を供給するエネルギープラントを設置し、防災対応力強化と環境負荷低減も実現する。管理面では、ビルメンテナンス業務の省人化に向けた清掃ロボット、案内ロボット、運搬ロボットに加え、デリバリーロボットを導入。施設内飲食店の商品のデリバリーをロボットが担う。

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