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ミサワホームの再開発シリーズ「アスマチ」開発相次ぐ

2021.03.22 15:04

 ミサワホーム(東京都新宿区)がシリーズ化する再開発施設「ASMACI(アスマチ)」が神戸市長田区で着工。神奈川県藤沢市では別の施設が竣工した。
 「ASMACI神戸新長田」はミサワホーム、京阪電鉄不動産(大阪市中央区)、一輝会(神戸市中央区)の3者による事業。神戸市新長田駅の震災復興再開発事業内で、神戸市内の再開発で初となる分譲マンションと病院の複合施設として着工した。2023年1月に竣工予定。
 同施設は敷地面積3736㎡、延床面積1万5078㎡、鉄筋コンクリート造、地上14階の複合施設。1~5階は一輝会が運営する「荻原記念病院」。6~14階はミサワホームと京阪電鉄不動産が共同で販売する全80戸の分譲マンション「ファインレジデンス神戸新長田」となる。
 一輝会が運営する病院の移転計画を契機にミサワホームと京阪電鉄不動産の3者で連携し、住民や地域の人々に健康意識や安心をはじめ様々な価値を提供する住宅と病院の複合施設を計画した。
 神奈川県藤沢市に竣工した「ASMACI藤沢」は、ミサワホーム、門倉組(神奈川県藤沢市)、工匠(神奈川県藤沢市)、三橋設計(東京都千代田区)と共に進めてきたPFI事業により整備された複合施設。工事が完了し、4月の開業を予定している。
 同事業は、老朽化した保育園・職員住宅・看護師寮を解体、跡地に公共施設と民間施設を複合整備したもの。全体の施設名は公募により「藤-teria-(フジテリア)」に決定し、藤沢市が公共施設を、ミサワホームが民間施設「ASMACI藤沢」を保有する。
 「ASMACI藤沢」は3103㎡の敷地に、延床面積1525㎡、鉄筋コンクリート造地下1階地上3階建てのビルとして竣工。小規模多機能型居宅介護施設、小児科クリニック、歯科クリニック、調剤薬局のほか、地域住民が利用できる多目的スペースを用意して交流を育むとともに、災害時の利用も想定している。
 公共施設は病児保育室を持つ「藤沢市立藤が岡保育園」、学区の小学生対象の「チンチロ児童クラブ」、「大道子どもの家(わくわくランド)」、「藤が岡つどいの広場」、「藤が岡市民の家」など、地域の子どもが遊び、学べる施設が集積している。
 防災設備として「安全・安心ステーション兼コミュニティスペース」を整備するほか、太陽光発電や発電機、煮炊きが可能なかまどベンチ、停電対応の自動販売機などを設置。藤沢市内の避難施設で使用するための防災備蓄倉庫も設けている。

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