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「プロロジスパーク草加」起工 食品製造・加工などに特化した15万㎡

2020.10.26 10:56

 倉庫・物流施設の所有、運営、開発を行うプロロジス(東京都千代田区)は19日、「草加柿木フーズサイト」において、マルチテナント型物流施設「プロロジスパーク草加」を起工した。着工は11月、竣工は2022年4月を予定している。
 「草加柿木フーズサイト」は、食品製造・加工等の業務を行う企業が集積する産業団地で、埼玉県企業局が整備を行っている。団地全体で約19万㎡の開発区域の内、約7万㎡の敷地に「プロロジスパーク草加」を開発する。
 同施設は敷地面積6万8631㎡、延床面積15万1602㎡の4階建て。東京中心部までは約20km。東京外環自動車道(外環道)と国道4号バイパス(東埼玉道路)の結節点近くに位置し、外環道「草加IC」から約7km、「外環三郷西IC」から約4・9kmと交通利便性が高い。
 さらに2018年には外環道「三郷南IC」~「高谷JCT」間が開通。千葉湾岸エリアと接続したことにより、物流の動脈としての機能も向上している。また国道4号バイパスは、首都圏を環状に結ぶ国道16号と接続する計画で整備中であり、完了すればアクセス性のさらなる向上が見込まれる。広域物流、地域配送のいずれにも好適な立地といえる。
 地上4階建てとなる建物は、中央車路とダブルランプウェイにより大型トラックが各階へ直接アクセスできる設計。最大約1万坪のワンフロアオペレーションが可能であり、大規模な自動化設備を導入しやすい仕様となる。入居テナントは「草加柿木フーズサイト」のコンセプトに合わせて食品関連企業の入居を前提としており、柱スパンは4tトラックが3台接車できるサイズを基準に11×11mを採用。1階北側部分には、食品加工場やプロセスセンターなどが入居する際に必要となる、大規模な床かさ上げや排水経路にも配慮した計画となっている。
 防災面では免震構造を採用するほか、近年増加傾向にある水害を想定した地面のレベル設定を計画することで、人命および入居企業の使用する冷蔵設備、自動化設備などの保護を図る。加えて、同社のBCP(事業継続計画)標準仕様である非常用発電機、給水設備、緊急地震速報、衛星電話などの他に、自家消費用太陽光発電設備の導入を検討することで、災害に強い施設づくりを行う。
 開発地周辺は人口が集積する地域であり、「越谷レイクタウン駅」より徒歩圏内という利便性の高さから雇用においても有利な条件が揃っている。周辺地域からの車通勤も想定し、駐車場を500台以上確保。カフェテリアや売店等のアメニティ設備により働きやすい環境を整える。

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