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ORSO 窓の開閉を見える化する「MaDoMi」 換気をチェックし新型コロナ対策にも

2020.10.12 14:16

 ORSO(東京都千代田区)では今年からIoT事業を本格化させている。そのプロダクトのひとつとして、8月20日よりサービス提供を開始したのが「MaDoMi」だ。
 同社は2005年に会社設立。ソーシャルゲームやスマートフォンアプリの開発などの事業を展開してきた。昨今では新規事業開発にも注力するなかで、IoT事業やドローン事業などもスタートさせている。IoT事業においては「MaDoMi」のほかにも、トイレの空き状況の把握や混雑予測を可能にする「DOOR」が製品ラインアップにあり、入退室管理やオフィスや施設の密集を見える化する「ほっとSPOT」、温度や湿度、気圧など様々な空気状態を検知する「空気モニター」などがある。
 IoT・ドローン事業本部ビジネスデベロップグループメント長の坂本弘樹執行役員はこれらのプロダクトについて「実はコロナ前には出来上がっていました」と明かす。たとえば「MaDoMi」は窓の戸締りチェックのIoT製品としての投入を検討。コロナ禍が起こり、換気の可視化など感染予防対策にも応用できると判断。換気状況を確認するシステムも導入し、正式リリースとなった。
 同社のIoT製品の特徴のひとつはユーザーが使いやすい設計、システムにしているところだ。坂本氏は「ソーシャルゲームやアプリ開発でも、空き時間に気軽に楽しむライトユーザーの使いやすさを向上させることに重点を置いてきました」という。ものづくりの姿勢はIoT事業でも同様だ。
 実際に「MaDoMi」は開閉する窓にマグネットとセンサーを貼り、近くにゲートウェイを設置するだけ。工事などは不要で、即日利用していくことができる。開閉状況を検知することで、リアルタイムの換気状況や頻度、平均の換気時間、また窓ごとの詳細なデータなどを確認することができる。
 坂本氏は「現在モニターを含めて展開しているプロダクトは4つだが、新規の開発も進めています。ユーザーのニーズに応えるものも開発していきます」と話す。
 換気は感染予防対策でも基本だ。しかし実際に換気できているかどうかがわかるプロダクトは珍しい。今後もIoTのラインアップを増やしていく。

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