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東急不動産 埼玉と京都で物流施設着工

2020.08.24 17:40

 東急不動産(東京都渋谷区)は11日、シリーズ展開している物流施設ブランド「LOGI’Q(ロジック)」において、新たに「LOGI’Q狭山日高」(埼玉県狭山市)および「LOGI’Q京都久御山」(京都府久世郡)の2物件を着工すると発表した。
 「LOGI’Q狭山日高」は、首都圏中央道路自動車道「狭山日高」ICから約0・3km、国道407号から約0・2kmと、首都圏をはじめ関東全域に配送可能な立地にある。大手物流会社向けのBTS型物流施設として設計し、建物は敷地面積5万2391㎡、延床面積11万3966㎡の4階建て。東急不動産の独自開発としては最大規模の施設となる予定。
 テナントのニーズに応じ、倉庫内機械化に対応するためボックス型の形状とし、フレキシブルな庫内利用が可能なノンブレース工法を採用した。建物耐震対策としては免震構造を採用しており、災害時でも即時に物流機能を回復することができるBCP対策を支援する構造となっている。また、倉庫内の全館空調や歩車動線の完全分離など、働き手に配慮した施設計画を行っている。
 同じく今月着工となる「LOGI’Q京都久御山」は、京滋バイパス「久御山」ICから約1・6km、第二京阪道路「久御山南」ICから約1・8kmと交通利便性に優れている。敷地面積1万2231㎡、賃貸面積2万6014㎡、地上4階建てのボックス型の建物で、工業専用地域に位置しているため24時間365日の操業が可能。倉庫内の自動化や空調増設による快適な環境づくりをサポートするため、1500kVAのキュービクルを導入する。
 BCP対策としては、停電時でも想定負荷の範囲内で24時間電気供給ができる非常用発電機を設置。緑地には災害発生時の炊き出しなどにも使用できる「かまどベンチ」を設ける予定だ。現在入居企業を募集しており、専用のセンターとして一棟での使用、または2テナントでも導線の確保ができる。奥行有効長約14・2mのトラックバースは45フィートコンテナの縦付けが可能。トラック待機場12台のうち4台が45フィートコンテナトレーラーに対応し、多様な荷物を扱える設計となっている。
 同社の物流施設開発事業は2016年から始まり、共同事業を含み5棟が稼働中、同じく4棟が建設・計画中となっている。今後もグループ力や多岐にわたる業務領域を活用し、従来とは差別化した新たな物流施設の建設を目指していく。

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