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現地作業の代行サービス 管理・メンテナンスのアウトソースとコスト削減

2020.07.30 17:44

 ビルオーナーや管理会社に代わり、清掃業務などの現地作業を代行するサービスの需要が伸びていることをご存知だろうか。その中のひとつが、アクシスモーション(東京都千代田区)の展開する「PMアシスト」。作業品質の高いスタッフを業者に値頃な価格で提供する。
 「PMアシスト」は、不動産管理に関する様々な業務の代行サービス。全国2万2000名超のスタッフが、日常清掃や物件の写真撮影などの現地作業を管理会社などに代わって実施する。2014年に前身となるサービスを開始し、16年には「PMアシスト」で本格スタート。以降、大手ハウスメーカーや管理会社、個人オーナーなどから依頼が寄せられ、1棟から10棟まとめての受託など、日本全国では月間6200棟のアパート・マンションの共用部清掃、及び入居前の空室清掃・長期空室管理(年間14万室)を実施してきた。対象はアパートや小規模なマンション、複合ビルといった中小規模の賃貸物件が中心。全国対応可能で、派遣する同社スタッフは事前研修済み。時間に余裕のある、または自宅近くで勤務したい人などをマッチングさせて代行業務を行うため、代行費用が割安で済むことも特長だ。
 取締役の西口祐太氏は「弊社は従前、ママさん向けの情報サイトの運営・配信と不動産仲介・管理の管理システムの提供を行っておりました。PMアシストは双方のノウハウを組み合わせたサービスであり、今年4月からは専門的な部分のオペレーションにまで作業領域が広がっております。特に全国の修繕会社・専門業者とのマッチングを始めており、巡回清掃や空室管理などの軽作業に加えて、高圧洗浄・軽工務・法定設備点検なども可能になりました」と語る。
 近年では資産管理会社や大手BM会社から代行業務を引き受けることも増えている。都心のオフィスビルに限らず、政令指定都市に立地するBM会社が管理受託するビルやマンション、郊外立地のテナントビルなどが主なケースだ。資産管理会社にとっては、管理・メンテナンス作業自体をアウトソースできる上、中には毎月の出費額を抑えた事例もある。
 西口氏は「コロナ禍においては『三密』に該当せず、管理コストを抑えたい不動産オーナーの依頼も増えてきました。一方働く場に困っている人にとっては、働き場の提供にも繋がります。双方の需要を上手くマッチングできた事例です。当社は今後代行できる業務の幅を増やし、かつワンストップで提供できる体制の構築に向けて取り組んでいく次第です」と語った。

人件費見直しに好評 日常管理・メンテナンスコストを削減
アクシスモーション 取締役 西口祐太氏

 PMアシストは、日常の管理・メンテナンスコストを削減したいオーナーや事業者に好評です。特に人件費の見直し。当社は週2日勤務と3日勤務の希望者を組み合わせることで「週5日勤務のスタッフ」とし、作業にあたる仕組みを採用しております。知識の共有も積極的に行っており、会社及び物件ごとに決められた清掃ルールの順守や同ルールのマニュアルを作成することも実施。初見のスタッフでもアプリ内の研修動画で事前にマニュアルを把握でき、また特殊な清掃事例は物件ごとに研修付きで対応するため、清掃そのもののクオリティも担保できます。

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