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大和ハウス工業 日本最南端を臨む大型商業施設「iias沖縄豊崎」が来春オープン

2019.12.16 16:08

「トキ消費」、「エモ消費」を喚起
 大和ハウス工業(大阪市北区)は、沖縄県のビーチリゾート「美らSUNビーチ」前に開発している日本最南端の大型商業施設の名称を「iias(イーアス)沖縄豊崎」に決定した。
 「iias沖縄豊崎」は、これまでの「モノ消費」や「コト消費」だけでなく、非再現性・限定性・参加性・貢献性など、滞在時間を楽しむ「トキ消費」、精神的な満足感を重視する「エモ消費」を喚起する複合商業施設となり、2020年4月下旬のオープンを予定している。
 1階には食と時間を楽しめるグローサラント(買った食材をその場で調理し店内で提供する)型ショップ「AEONSTYLE」や、開放的なフードホール・マルシェを設置。デイリーユーザーにとっても利用しやすい施設となる。沖縄県初出店となる生活雑貨専門店の「ロフト」をはじめ、スウェーデンのアパレルブランド「H&M」、沖縄でのアクティビティに応えるゴルフ専門店の「PGA TOUR SUPERSTORE」、大型スポーツ専門店「スーパースポーツゼビオ」など、県内外からの顧客やインバウンド顧客も楽しめる総テナント数155店舗が出店。最新の映像表現と空間演出を駆使した新しいカタチのエンタテイメント水族館「DMMかりゆし水族館」も開業する。慶良間諸島・東シナ海を眼下に望む施設屋上(4階)には、ルーフトップバーを備え、沖縄の鮮魚やアグー豚、島野菜などをバーベキュー(BBQ)で楽しむことができる「STEM RESORT」が2020年7月の開業を予定。また、屋内型ミニチュア・テーマパーク「SMALL WORLDS OKINAWA」(2022年3月開業予定)など、エンタテイメント性に富んだテナントも追加される。
 那覇空港から約6km(車で約20分)、クルーズ船が寄港する国際港「那覇新港」から約10km(車で約30分)、那覇空港自動車道路「豊見城・名嘉地インターチェンジ」から約3km(車で約10分)と、アクセスしやすい立地環境もプラスとなるだろう。
  近年、首都圏や関西圏からの観光客や移住者が増加傾向にある沖縄県。観光客数は2015年と比べて1・2倍以上、観光収入も6022億円から7340億円まで増加した。出生率も全国1位で、2020年代までは人口増加が続くと予測され、これからも経済効果が見込まれている。
 そのような中、大和ハウス工業は、早くから豊見城市の「豊崎タウン」に注目。2002年12月には沖縄初のアウトレットモール「沖縄アウトレットモールあしびなー」を開設した。今回、同じ豊見城市において「iias沖縄豊崎」を2020年4月下旬にオープンさせ、両施設のリンクによる相乗効果も見込む。今後、グループ会社の大和情報サービス(東京都千代田区)が「沖縄アウトレットモールあしびなー」と「iias沖縄豊崎」を一体運営。那覇空港から「沖縄アウトレットモールあしびなー」への直行バスを「iias沖縄豊崎」まで延伸するとともに、巡回バスの運用やポイントカードの共通化等を予定し、より魅力的で地域に愛される施設を目指す。

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