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大和ハウス工業 マルチテナント型物流施設「DPL岩手北上Ⅱ」竣工

2019.10.07 14:36

開発した物流施設の総敷地面せt期は700万㎡に
 大和ハウス工業(大阪市北区)が岩手県北上市の北上南部工業団地で進めてきた、北東北最大級となる大型マルチテナント型物流施設「DPL岩手北上2.」の開発が終了し、9月30日に竣工を迎えた。
 「DPL岩手北上2.」は敷地面積4万477873㎡、延床面積3万2538㎡の鉄骨増平屋建て。投資額は50億円で、大和ハウス工業が開発する物流施設としては東北地方で5棟目、岩手県内では2棟目となる。
 大和ハウス工業はこれまで、東北最大の物流施設「DPL仙台港」(宮城県仙台市)をはじめ、東北地方で17カ所、総敷地面積44万2457㎡、総延床面積31万6462㎡の物流施設開発を手掛けてきた。
 「DPL岩手北上2.」は、2017年10月に竣工した「DPL岩手北上1.」(敷地面積4万5571㎡、延床面積2万8041㎡)が満床になったことを受け、その施設の隣接地に建設されたもの。半導体・自動車部品関連企業や東北全域への配送を手掛ける卸小売業者など、複数のテナントの入居を想定した設計としている。 
賃貸エリアは1区画約2450㎡(約740坪)、最大10テナントの入居が可能で、各区画に事務所を設置することもできるなど様々なニーズに対応することができる。また天候の影響を受けないよう、荷物の積み下ろしができる「中車路」も設けた。
 開発地は、東北自動車道「北上金ヶ崎IC」から約400mで、東北全域や関東へのアクセスが容易な場所。さらにICから北へ約3kmの地点には秋田自動車道の分岐点となる「北上JC」が位置するなど、東北全域や関東へのアクセスが容易な立地。またJR東北本線「六原」駅まで約3km、東北新幹線・東北本線「北上」駅まで約7・5kmと、職住近接の就労環境も整う。物流エリアの広域化・複雑化が進む中、テナントのニーズに応えられる立地を確保した。
 大和ハウス工業ではこれまで、累計3000棟以上の物流施設を建築してきた。2002には、物流施設の設計・施工にとどまらず、物流最適地の提案から維持管理に至るまで、顧客の事業スキームにあわせた専用物流施設をコーディネートする独自の物流プロジェクト「Dプロジェクト」を開始。不動産や金融など各分野のパートナーを組み合わせ、自社保有・ノンアセット・不動産流動化など物流不動産ソリューションを展開してきた。「Dプロジェクト」はBTS型物流施設に加え、複数のテナントが入居可能で短期的な物流ニーズにも迅速に対応できるマルチテナント型を展開し、全国で231カ所、総敷地面積約700万㎡の物流施設の開発を手掛けている。
 大和ハウス工業では、建築物の調査、設計、施工、建物の管理・運営に関するノウハウなど、グループが保有する経営資源を組み合わせ、ニーズに合わせたマルチテナント型・BTS型の物流施設の開発を拡大していくとしている。

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