週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

「個別宅配BOX」開発 インターホン、スマホ連動で安心・安全・簡便

2019.09.30 17:42

集合住宅用宅配ボックスを各戸に
 長谷工コーポレーション(東京都港区)は、シブタニ(大阪市中央区)およびアイホン(名古屋市中区)と共同で、スマートフォンやタブレットと連動させながら利便性と安全性、収納力を高めた「戸別宅配BOX」(特許出願中)を開発。すでに大規模マンションへの採用が決定している。
 インターネット通販の拡大により宅配便の取扱個数が急速に伸びる一方、荷物の再配達の増加が社会問題となっている。宅配ボックスは、その解決策の一つ。集合住宅では共用部に宅配ボックスが設置される例も増えてきたが、「自室まで運ぶ手間がかかる」、「荷物の収納容量が不足している」といった課題も挙げられている。
 長谷工コーポレーションはこうした課題に対し、2017年11月に各住戸の玄関前に設置する大容量の「戸別宅配BOX」の開発に着手。今年9月18日には、2021年2月竣工予定の「ルネ横浜戸塚」(総戸数439戸)の全戸に導入すると発表した。
 この「戸別宅配BOX」の大きな特長は3つある。1つ目は利便性の向上だ。居住者は外出先でも、手持ちのスマホで来訪者の映像を確認し通話・解錠が可能。不在時でも遠隔操作で荷物を受け取ることができる。2つ目は安全面が強化された点。ボックスへ荷物を入れる際は、住戸玄関インターホンの呼び出しが必要で、人物確認および録画をすることで盗難防止につながる。3つ目は大容量化と受け取りが容易になることだ。各住戸の玄関前に、宅配ボックスとしてトップクラスの約630リットルのボックスが設置され、ゴルフバッグやスーパーなどの通い箱、クリーニングなど複数の荷物の受け取りが可能になる。重い荷物でも、住戸の前からなら運ぶ負担が少なくて済む。
 長谷工コーポレーションは、今後も「安全、安心、快適な住まいづくり」のために、日々の暮らしの利便性向上に役立つ商品やサービスを開発し、積極的に導入していく考えだ。

PAGE TOPへ