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テナントサービスでホテルオークラと連携 「オークラプレステージタワー」今秋本格稼働

2019.09.02 15:49

 日鉄興和不動産(東京都港区)は先月27日、7月末に竣工した「オークラプレステージタワー」のオフィス内覧会を開催した。
 「オークラプレステージタワー」は、日本を代表する名門ホテル「ホテルオークラ東京本館」の建替え事業として開発された。ホテル・オフィスなどで構成される地上41階建ての超高層ビルで、オフィスフロアは地上8階から25階までの18フロアとなっており、基準階貸室面積は約690坪。3階及び4階のオフィスエントランスはホテルオークラの伝統的なデザインを踏襲し、8階にはテナント専用のラウンジフロアが設けられる。このラウンジ内にはカフェスペースやリラクゼーション施設が設けられる予定で、ワーカーの多様な働き方をサポートする。
 テナント向けのサービスとしては9月12日にオープンする「The Okura Tokyo」の客室利用時の割引をはじめ、ホテルオークラ東京の上質なサービスを提供。各オフィステナント向けにアカウントコーディネーターを専任し、ホテルと連携したサービスが展開される。
 また、今回のプロジェクトは東京都が制定した「公園まちづくり制度」の適用第一号案件であり、敷地の東側には港区の「江戸見坂公園」が新設される。敷地の約半分にあたる約1・3haが公園や緑地などで整備され、一般に開放される緑地空間となる。周辺には「赤坂インターシティ」や「赤坂インターシティAIR」など、同社が手掛けた物件が数多く所在。同社が主導する「赤坂・虎ノ門緑道構想」に基づき、溜池山王から虎ノ門へと続く緑豊かな歩行者ネットワークの中核をなす施設となる。
 オフィス内覧会には同社の今泉泰彦社長や、開発の責任者である事業開発本部の和田光央氏が出席。今回の開発に至った経緯や、物件の特長などを紹介した。冒頭の挨拶に立った今泉社長は「日本全体で人口減少が続いていく中で港区は今後も人口の増加が見込まれ、住む人・働く人・楽しむ人が国内外から集う街となります。赤坂・虎ノ門エリアは旧興和不動産時代からの当社のオフィスビル事業の出発点であり、『オークラプレステージタワー』は国際的なビジネス交流拠点としての機能を担うことになります」と述べた。
 「ホテルオークラ東京本館」から生まれ変わった「The Okura Tokyo」ならびにビル内の商業店舗は9月12日にオープン。オフィスフロアは今秋より本格稼働となる予定である。

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