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森ビルと東芝ITサービスが共同でビルのサイバーセキュリティ実証実験

2019.06.17 17:53

 東芝ITサービス(神奈川県川崎市)と森ビル(東京都港区)は、ビル管理システム、電力、空調、照明、エレベータなどのビルシステムにおけるサイバー・フィジカル・セキュリティ対策に向けて、イスラエルの制御システムセキュリティベンダーであるCyberX Inc.(米国マサチューセッツ州)等のプラットフォームを使用した共同の実証実験を開始する。
 昨今のビルシステムは、IT化やIoT化の流れに伴ってネットワークと接続するシステムが多くなってきている。ビルシステムのフィールドネットワーク機器においても外部ネットワークにも接続されるケースが増えてきているため、ITシステムと同様に外部からのサイバー攻撃を受ける危険性が高まっている。
 このような脅威からビルシステムを守るため、東芝ITサービスと森ビルは共同で、ビルシステム独自のプロトコルに対応したプラットフォームを使用するセキュリティーの実証実験を開始する。
 今回の実証実験は、経済産業省から発表された「ビルシステムにおけるサイバー・フィジカル・セキュリティ対策ガイドライン」の「ビルシステムの構成の整理」などに準拠する。東芝ITサービスは、ITのセキュリティ運用で培ったノウハウを活かし、セキュリティ対策機器並びにセキュリティ対策の技術を提供。森ビルは総合デベロッパーのノウハウを生かし、検証場所の確保並びにビルシステムで使用している機器の技術を提供する。従来のITで行われている対策アプローチではなく、ライフサイクルの長いビルシステムに合わせて、共同でビルシステムのセキュリティ監視・運用技術の確立を目指す。
 東芝ITサービスは今回の実証実験から、現在、稼働しているビルシステムの脆弱性を把握するとともに、セキュリティ対策機器の導入、ビルシステム機器のネットワーク制御、アクセス制限、最新の構成情報管理、セキュリティログの収集と分析など、ビルシステムにおけるサイバーセキュリティの導入から運用・監視まで包括的にワンストップで提供できるマネージド・セキュリティ・サービス(MSS)の実現を目指す。また東芝グループの一員として、制御システムセキュリティ技術の強化と推進を行い、安全・安心な社会へ貢献していくとしている。

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