週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

森トラスト 米不動産投資額が1000億円超に シリコンバレーでオフィスビル3棟取得

2019.03.25 15:05

 森トラスト(東京都港区)は、今月12日(米国現地時間11日)に、米国子会社の森アメリカ社(デラウェア)を通じて、カリフォルニア州サンノゼ市に所在するオフィスビルを取得した。シリコンバレーにおける日本企業の不動産投資額としては過去最大という。今回の取得により、森トラストグループの米国における不動産投資額は1000億円を超えた。
 取得した物件はオフィスビル3棟と駐車場1棟で構成される。敷地面積は約3万9500㎡で、建物それぞれのスペックは「110 Holger Way」が地上4階建てで賃貸可能面積1万3010㎡、同じく「120~」が7階建て、2万1143㎡、同じく「130~」が7階建て、2万1929㎡となっている。いずれも鉄骨造で、2010年の竣工。国際的な建築物の環境性能評価指標である「LEED」のゴールド認証を取得するなど環境性能にも優れる。3棟とも満室稼動で、安定した不動産資産として長期的な運用を行う予定。
 用地はIT関連の企業が多く集積するシリコンバレーの中心都市・サンノゼの北部に位置しており、周辺には世界有数のグローバル企業が多く所在する。物件が立地するエリアは、サンノゼ市の都市計画マスタープランにおいて、ハイテク企業のさらなる集積を促進する方針となっており、商業施設やホテルを複合した一体開発が進められており、今後も一層の発展が見込まれる。
 森トラストは中長期ビジョン「Advance2027」における重点戦略の一つとして、世界的な経済変動の中で安定したポートフォリオ構築を目指し最大2000億円規模の「海外不動産への投資」を掲げている。今後も国内での様々な事業領域への投資を推進するとともに、海外での不動産投資も積極的に展開することで、事業のグローバル化の更なる進展や、海外事業から得られた情報やネットワークを活かした国内事業のイノベーションにつなげるとしている。

PAGE TOPへ