週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

西武鉄道グループの新本社 線路上の高層ビル「ダイヤゲート池袋」竣工 エリア最大級の賃貸オフィス

2019.03.04 17:36

 西武ホールディングス(埼玉県所沢市)の連結子会社である西武鉄道(埼玉県所沢市)が保有し、西武プロパティーズ(埼玉県所沢)が開発する大規模オフィスビル「ダイヤゲート池袋」が先月28日に竣工した。同ビル2階の線路上空デッキは今月25日から供用が開始され、オフィス企業の入居および営業は4月1日から順次開始される予定。
 同事業は西武グループ旧本社ビル敷地に加え、西武鉄道池袋線の線路上空と西武鉄道所有地を活用して高層ビルを建設するもので、用地は「池袋」駅南側に位置する。
 建物は敷地面積5530㎡、延床面積4万9661㎡、地上20階地下2階の鉄骨造。1~2階に商業店舗を配し、オフィスフロアは4~18階の計15フロアで構成。14~18階までの5フロアには西武鉄道をはじめ、プリンスホテル、西武プロパティーズの西武グループ3社が入居する。
 オフィス基準階貸室面積は池袋エリア最大の約2100㎡となり、総貸室面積では池袋エリアでトップクラスとなる。線路を跨いで建つ建物の外観は鉄道の運行図表であるダイヤグラムをイメージした。西武鉄道利用客を池袋に迎え入れ、送り出すゲートとしてあり続け、西武グループの拓かれた未来への玄関口であることを演出したという。
 中間免震構造の採用やBCPへの配慮をおこなうなど防災性の向上を図るほか、防災備蓄倉庫の設置や豊島区と連携した帰宅困難者対応など、地域への貢献にも努める。
 また2階の線路上空デッキ(ダイヤデッキ)は豊島区が構想中の「池袋」駅東西連絡通路(東西デッキ)と接続する予定。「池袋」駅から南池袋方面への歩行者ネットワークが強化され、地域の賑わいを創出する役割も期待される。西武グループでは池袋エリアにおいて新たなランドマークとなるオフィスビルが誕生することで、当該エリアのさらなる活性化の一翼を担うとしている。

PAGE TOPへ