週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

ダイキン工業 戦略経営計画「FUSION20」後半3カ年計画を発表

2018.06.11 17:20

2020年度に2兆9000億円目指す
 ダイキン工業(大阪市北区)は6日、東京にて戦略経営計画「FUSION20」後半3カ年計画についての発表を行った。
 「FUSION20」は2016年より同社が開始したもので、短期の収益力と長期の成長性の両輪での成長を図り持続的な事業発展を目指していくもの。本計画では売上高や営業利益などについて2020年までにありたい姿を定めている。
 代表取締役社長兼CEOの十河政則氏はこの2年について「市場環境は想定を上回る原材料市況高騰の影響を受けるなかでも、時販売力強化、高付加価値商品の拡販、トータルコストダウンの推進により事業の収益力を強化、経営体質の一層の向上を図ることで、増収増益を達成してきました」と総括した。
 2017年度の売上高は2兆2906億円、営業利益は2537億円となり、2015年度からの年平均成長率は売上高で6%、営業利益で8%となっている。今後3カ年については「事業環境変化に素早く対応しながら、エネルギー・サービス・ソリューション、空気・空間エンジニアリング、低GWP(地球温暖化係数)化に向けた取り組み(次世代冷媒・ガス事業)を重点的に強化していくとともに、空調、化学、フィルタなどの既存事業の一層の強化を図っていきたい」とした。そのうえで20年度の目標は売上高で2兆9000億円、営業利益は3480億円の達成を掲げた。
 「この目標を達成してくために今後、18年度から20年度までの3年累計で3600億円の投資計画、2200億円の研究開発投資を予定している。売上高2兆9000億円はあくまでも必達目標として、その先にある3兆円を目指していきたい」と意気込みを示した。
 十河社長の挨拶を終えた後、執行役員経営企画室長の足田紀雄氏が具体的な計画などについて説明。「IoT・AI技術を活用した空調ソリューション事業加速」を進めていくことや「循環型ビジネスの構築」として「IoT技術やクラウドを活用し、中小規模で普及が遅れている計装システムを展開し、様々なサービスを提供していきたい」とした。
 空調業界のリーディングカンパニーが展開していく戦略はビルの管理運営面でも大きな影響を与えそうだ。

PAGE TOPへ