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三菱地所 下地島空港ターミナル施設整備着工

2017.10.16 14:06

~空港を拠点に宮古諸島を国際リゾートに~
 経済成長の希望である外国人観光客。沖縄エリアは外国人との親和性も高く、観光地としての人気は底堅い。この需要を更に取り込みたい国内屈指のリゾート地の環境を整備するため、大手不動産企業が空港再生への取り組みを開始した。

 三菱地所(東京都千代田区)は沖縄県宮古島市伊良部地区において計画を進めていた下地島空港における国際線等旅客施設整備・運営およびプライベート機受入事業について、11日より「下地島空港旅客ターミナル施設」新築工事に着工、地鎮祭を開催した。この事業は沖縄県・下地島空港において旅客ターミナル施設を整備し、国際線・国内線旅客の取り扱い、プライベート機等の受け入れを行うもの。2015年12月、沖縄県へ事業実施について提案、今年3月に県と基本協定を締結、今般着工する運びとなった。
 下地島空港は1979年に日本国内での機長養成の訓練飛行場として開港。その後、一時は定期便が就航していたが、1994年以後就航はなかった。今回のプロジェクトはこの下地島空港を基点にした宮古諸島のリゾート化に向けた取り組みとなっている。
 この事業の目的は3つある。ひとつは沖縄県・宮古初頭の国際リゾート化だ。国内屈指のリゾート地として人気の高い宮古諸島。同地に国際線機能を整備することで更なる成長に貢献することができる。加えて、下地島空港をパイロット訓練飛行場としての機能のみならず、一般旅客が使用できる空港として再生すること。2つめは「空港から、リゾート、はじまる。」をコンセプトとした空間づくりだ。豊かな緑や自然の光、風を取り込むなどリゾート感を演出。またターミナル敷地内にレンタカーの乗り出し・返却エリアを整備するなど旅行者の動線を意識した設計にする。3つめはエコへの取り組みとなる。下地島空港では空港ターミナルとして全国初となるCLT(直交集成板)を屋根の構造材に採用。また同様に初となる「ネット・ゼロ・エネルギービル」の取り組みを実施。2つのエコへの取り組みを通して、「エコアイランド宮古島」にふさわしい施設を目指す。
 開業は2019年3月を予定している。

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