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三菱地所 「大手町パークビルディング」が竣工
2017.02.20 17:17
大手町初の住機能を施した大規模複合ビル
先月31日、三菱地所(東京都千代田区)が大手町1丁目において開発を進めてきた「大手町パークビルディング」が竣工した。これにより「大手門タワー・JXビル」と「大手センタービル」に同ビルを加えた「大手町ホトリア」街区が完成した。
「大手町パークビルディング」は、1フロア約1030坪の整形無柱大空間を確保した最新鋭オフィスフロアをはじめ、大手町初の住機能であるサービスアパートメント「アスコット丸の内東京」、皇居の自然と調和したコミュニティ広場「ホトリア広場」、終業後や休憩時に利用できる商業ゾーンなどが特長の大規模複合ビル。建物規模は地上29階地下5階、延床面積は15万1700㎡で、3~22階までがオフィスフロア、23~29階がサービスアパートメントである。
同ビル2階にはオフィス就業者専用ラウンジとして「PARK LOUNGE」と店舗、保育所(計約500坪)などを整備し、職場から離れたサードプレイスとして就業者の生産性向上をサポートする。「PARK LOUNGE」はランチなどの休憩時間だけでなく、シーンに合わせて利用可能なワークプレイスとしても機能。バイリンガル対応の受付、フィットネス、皇居周辺のランニング後の利用も想定したシャワールーム、コンセントレーションブース、仮眠室など設置し、多様な時間と空間の使い方が可能である。フロア内にはカフェ、サラダ専門店、コンビニの他、子育て世代の就業環境改善に向け、子ども・子育て支援法に基づく事業所内保育所を誘致する。
またビル7階にサービス機能付小規模オフィス「The Premier Floor Otemachi」を用意。1フロアを最小約40坪からの小規模オフィスに分割し、共用の受付や会議室、多様なサービスをパッケージにして提供する新たなオフィスサービス。三菱地所が推進する「成長戦略センタープロジェクト」の実施拠点である「EGG JAPAN」や「グローバルビジネスハブ東京」からの成長企業、小規模ながらSクラスビルへの入居を望む国内外の有力企業のニーズに対応可能である。
23~29階までのサービスアパートメント「アスコット丸の内東京」はシンガポールに本社を置くアスコット社が所有・運営を担う。提供する部屋数は130室。多言語対応、24時間対応のレセプション、会議室や高速インターネット回線などのビジネスサポート機能、トレーニングジムやエクササイズ用プールなども提供する。グローバル企業で働く訪日ビジネス客や国際会議に参加する関係者、訪日観光客といった様々な滞在ニーズに対応可能である。
今月13日には「大手町パークビルディング」の竣工式典が開催された。式典の参加者は建築主の三菱地所をはじめ、設計監理社の三菱地所設計(東京都千代田区)、施行社の竹中工務店(大阪市中央区)の代表者が出席。「大手町パークビルディング」をはじめ、「大手門タワー・JXビル」と「大手センタービル」を加えた「大手町ホトリア」街区の更なる発展を祈願した。