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ダイキン工業 人工知能がビル業界を変革 ベンチャー企業ABEJAと連携

2016.07.04 13:45

AIによる高度な業務改善・効率化を目指し協業開始
 ダイキン工業(大阪市北区)は先月28日、技術開発拠点「テクノロジー・イノベーションセンター」を主体として、機械学習の一種であるディープラーニングのビジネスへの応用を専門とするベンチャー企業ABEJA(東京都港区)との協業を開始すると発表した。ABEJAが強みとするディープラーニングを活用して社内の様々な情報を解析し、AI(人工知能)による高度な業務改善・効率化を目指すという。
 ABEJAの強みであるディープラーニングとは機械学習の一種。人間が経験から学習するのと同様に、コンピューターに蓄積された情報からAIが学習して答えを導き出すコンピューティング技術のこと。AI解析によって空調機器の修理対応など、人が過去のデータを検索し判断していたプロセスでの活用を想定している。空調機器の修理対応時には、サービスマンが過去の履歴から現在対応中の案件と同様の事例を検索し、経験やノウハウに基づいて対処法や必要な部品を判断するケースが多く存在したが、AIの活用によって大量の履歴から不具合の傾向を自動で読み取り、対処法や必要な部品を正確に判断して提示することで、修理の一発完了率の向上につながる可能性がある。また、将来の修理対応が必要となる案件を予測し、予防保全のための事前修理の提案にもつなげることができ、顧客の負担軽減も視野に入る。将来的には、サービス業務に限らず、様々なものづくり業務への応用が期待される。

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