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関電エネルギーソリューション 一括管理にサービスを展開

2016.06.27 16:19

省エネやランニングコスト削減に寄与
 「あべのハルカス」等にユーティリティサービスを提供する関電エネルギーソリューション(大阪市北区)では、ビルの省エネ化やランニングコスト削減に成果を上げており、年々導入実績を伸ばしている。
 ユーティリティサービスとは、電気・空調(熱・冷水)等のライフライン設備の設計・調達・建設、更に保有までを同社が行い、設備管理やエネルギーマネジメントまでを含めた一括管理が特長のサービスである。特に導入したビルや施設から好評なのが「初期費用の負担軽減」で、新設・増設時に必要な多額の初期費用を軽減しつつ、ビルのエネルギー設備を建設・リニューアルすることが可能である。
 「初期費用の負担軽減」は、まず関電エネルギーソリューションが依頼主に変わり資金調達を行い、建設コストを抑えつつ安全で高品質な施工を実施する。その後、依頼主はメンテナンス料や運用費、光熱費、金利を一定の金額にまとめて、分割で支払い続ける。中長期にわたる支払いになりつつも、初期投資を工面する苦労がなく、かつ毎年同額の金額なので解りやすく、ランニングコスト削減に大きな効果を発揮できる。
 また、エネルギーマネジメントによるランニングコスト削減も特長である。同社は温度や時間帯といった様々な運転条件下における機器の特性を把握・分析し、施設の利用状況に適した調整や制御、運用を行う。その結果、高い省エネ提案を継続的に、中長期に渡り実現できる。  冒頭にも述べたが、同社の採用事例に近鉄不動産の「あべのハルカス」がある。同ビルは駅、百貨店、オフィス、ホテル等の様々な施設が入居しており、各それぞれの施設に最適なエネルギーを供給するため、同社の高圧受変電設備や熱源供給設備を同ビル専用の特別仕様に作り設置。その結果、各施設の異なるピーク時間帯とそれによって掛かる負荷を組み合わせることで、総合計の消費電力量を常に一定に保つことに成功した。百貨店の消費電力量が高い時間帯は、オフィスの消費電力を低い設定に切り替えるといった方式だ。オフィスの空調、照明、水道量も自動で省エネ・節約システムに切り替わるため、煩わしい作業や設定なくビルの省エネ化が実現する。
 東京支社首都圏営業部長の高畑亨氏は「依頼主様に最適なエネルギー供給システムを提案でき、尚且つ設備維持に掛かるコストや作業も削減できます。依頼主様が本業に集中できるサービスでもあるので、是非導入を検討してみては」と語る。

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