週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

エリーパワー 試験評価施設の試験用電源設備に

2016.05.30 12:17

コンテナサイズの大型リチウムイオン電池採用
 エリーパワー(東京都品川区)は自社で製造する大型リチウムイオン電池が製品評価技術基盤機構(以下、NITE)の大型蓄電システム試験評価施設の試験用電源設備に採用されたと発表した。
 同社は平成18年の創業以来、可搬型蓄電システム、住宅用蓄電システム、産業用蓄電システムを展開していたが、コンテナサイズの蓄電システムは同施設が初の採用事例となる。
 昨今、国内外において太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギーの普及が進んでいるが、再生可能エネルギーによる発電は天候や時間帯に影響を受け発電量が変動するという課題がある。発電量の変動を抑えて電力供給を安定させるために大型蓄電システムの導入が増加しているが、これまで国内にはその試験評価施設がなく、海外の評価機関で行っていた。
 NITEの施設には世界最大級の多目的大型実験棟のほか、試験用電源設備、機能実験棟があり、大型蓄電池システムの発火・燃焼の危険を伴う試験や振動・内部短絡・落下試験等の安全性試験の実施が可能。試験用電源設備は全部で4機あり、そのうちの富士電機(東京都品川区)がシステム構築した40フィートコンテナ1機に同社の大型リチウムイオン電池モジュールを収めた500kWhクラスの電池盤(ラック)が搭載されている。
 富士電機は電力インフラ分野で豊富な実績があり、一方エリーパワーの大型リチウムイオン電池は高い安全性を有しており、互いの強みを生かした電源設備を実現した。

PAGE TOPへ